第3話 そこは土牢、魔神の贄
睡眠薬(?)を食事に混ぜられた私たち2人、一体どうなってしまうのでしょう?
GM「目を覚ますとあなた達2人は
ヴァネッサ「まあ、そんなこったろうと思ったよ」
リタ「見張り役の海エルフとかはいますか?」
GM「いいえ、見える範囲にはそう言った監視の目はありません」
ヴァネッサ「一応聞くけど装備品とかは」
GM「ゲームデータのあるものは全て没収されていて村人と同じ服ですね。ただヘアピンなんかのデータがない装飾品はあるので、牢屋の鍵に対して解錠判定を試みることはできます。スカウトツールがないので-2のペナルティとなりますが」
リタ「
(ころころ……)
GM「では、土牢の鉄格子トビラの鍵が開いた。ここから出て移動するならリタが先行して偵察し、安全を確認しながら進む必要があります。聞き耳判定と隠密判定と探索判定をそれぞれ1回ずつ振ってください」
(ころころ…) (コソころ…)
(ころころ…) (コソころ…)
(ころころ…) (コソころ…)
リタ「どうして振る度にGMも出目シークレットでダイス振るんですか?」
GM「ンフフ。内緒」
リタ「やだなぁ、怖すぎる」
GM「では、2人はいくつかの部屋の横を通り過ぎます。どの部屋にも扉はなく洞窟をくり抜いて造られたことがわかります。そして、あなた達はとある部屋で自分達の装備一式が置いてあるのを見つけました。装備欄、装飾品欄を元に戻して頂いて構いません」
ヴァネッサ「これで戦闘が起きても大丈夫そうだな」
リタ「そうですね。さて、ここから先はどうしましょう」
ヴァネッサ「一旦、出口を探そうぜ」
リタ「そうしましょうか。GM、出口を探すのに何か判定はいりますか?」
GM「先ほどと同じく聞き耳と隠密と探索の判定セットをお願いします。金属鎧を着たら音が立つからペナルティね」
リタ「こんなこともあろうかと鎧は非金属製です」
(ころころ…) (コソころ…)
(ころころ…) (コソころ…)
(ころころ…) (コソころ…)
GM「あっ…!」
リタ「出目が1,2の時にGMの怪しげな反応があったので運命変転つかってもいいかしら?」
[運命変転]
人間種の種族特徴。
振ったダイスを物理的にひっくり返すことができる。
例えば(1,2)の3は(6,5)の11になる。
GM「許可します。では2人は何事もなく洞窟を抜けられます」
ヴァネッサ「これでようやく一息つけるな」
リタ「それじゃあ次はどうします?」
ヴァネッサ「まあ、ここへ来た目的は
GM「ではあなた方が身を潜めがら周囲を捜索している途中、何やらリズムを刻む太鼓のような楽器の音が聞こえてきます。当たりは薄暗くなりつつあり夕方になりましたが音の方向には空に向かって煙が立ち上り何やら明るい光源があるようです」
ヴァネッサ「キャンプファイヤーでもしてんのか?」
GM「まあ、そんな感じです。ただ近づいて良く見ると太鼓の音に合わせて踊る褐色の海エルフたち数人の中央に縄で縛られた商人達がいます。エルフ語を聞き取れるヴァネッサにも聞きなれない呪文のような声を上げて踊り狂うエルフたちを見たあなた達はSANチェックをしなければなりません」
リタ「違うゲームを混ぜるな」
GM「1d100…は冗談として、4d6振って見て精神力より大きな目が出たら精神力とMPを減らすイベントです」
ヴァネッサ「出目が14で精神力が18、成功」
リタ「同じく出目14。精神力が14だからぎりぎり成功」
GM「チッ。それじゃあSANチェックは成功です。それでどうする? 商人たちを助けに入る?」
リタ「どうします?」
ヴァネッサ「なあGM、これ多分だけど魔神召喚の儀式とかじゃない? もしそうなら奈落教会の私らにはそうだとわかりそうなんだけどどう?」
GM「えっ、あぁー。うん、そうですね。わかると思います」
ヴァネッサ「じゃあスルーで。私たちからしてみれば『神のつかい』であるデーモンさまを呼ぼうとしてるんでしょ、邪魔する理由なくね」
リタ「一理こえて百里あります!」
GM「………」
リタ「あっ、GMが固まった」
GM「いえ、大丈夫です。では儀式が続けられ、商人達は供物として捧げられ、空間が歪み、異界よりそれが来る! 体調5mを超える単眼の、足が2本しかない大ダコのような魔神が降臨します」
リタ「あぁ、
ヴァネッサ「なんて神々しい姿なんだ、我々のような下賎な世界のものとはまるで体の作りが違う!」
GM「うーん、ちょっと次の展開を考えるので相談の時間をください」
ヴァネッサ&リタ「はーい!」
次回、最終話。
南海の大決戦。
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