1-9 中庭への道
副会長は私に立つよう
副会長がドアを開ける。途端にドア裏に耳を当ててへばりついていた野次馬どもがパッと散る
「何をしている!」
副会長が連中に向かって言い放った。普段の
「皆にも言っておくように。ジャン君を見世物扱いすることは、生徒会副会長である、この私が許さないと!」
副会長の
良かった。これであの
あれ? もしかして「NO」を言わなかったのが、結果的に良かったってこと?
いやいや。たとえそうでも、できるだけ早くちゃんと「NO」を伝えないと
私は副会長にお礼と辞去の挨拶をした。後は教室に戻るだけ
ただ、副会長の
そうだ、天気もいいし、ちょっと中庭の方に寄ってみよう
私の足取りは軽かった
来る時とは大違いね
副会長の
副会長の誤解も解けた
告白へのお断りは、明日あたりに改めてすればいい
私への注目はなくなり、モブに戻った私はまた思う存分BLを
足取りが軽くならないわけがないわ
それにしても、アルバート会長に続きエドモンド副会長という、どちらも『
あり得ない。あり得ないったらあり得ない
私は断じて攻略対象なんかじゃないんだから
と、その時、中庭の
(あっ、あれは)
そう、その顔にはまたもや見覚えがあった
(あれは確か、留学生のフェリックス)
フェリックス。フルネームはフェリックス・ピオトロフスキー
アンセルフ王国の隣国、コールスパ王国の確か伯爵家の次男
『
オリジナルには未登場
学年は私より一学年上の二年生だったはず
その端正な顔立ちもあって、母国では早くも将来の王女様のお相手候補ナンバーワンと言われているのだとか
……というのが『麗しの君たちへ2』での設定……
って、この紹介の仕方!
エドモンド副会長の時と同じパターンじゃない!
ということは、この後の展開も……
ううー。キケンな香りしかしない
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