1-4 私は目立ちたくない②
もちろんあの時私は、ひと目見ただけで、声をかけてきたのが生徒会長であるアルバート第三王子だとわかっていた
と言うか、声を聞いた時点でピン! ときていたわ
私が『
ただ私の関心がBL一点にしかなかったので、とっさにうまい対応を思いつけなかっただけ
わかっていた証拠に、わかっていたからこそ、すぐにゲームの中で「会長に
だからそこからは見事な応対だったでしょ
えっ? 「突き飛ばしてしまっただろ」ですって?
だってゲームの中では、会長が初対面の相手にいきなり言い寄るなんてシーンはなかったんだもん
そりゃあ、混乱もしますよ
まあ、あの時のことはこれくらいにしておくとして、とにかく私はBLを
それには、私が学園内の“ホットスポット”を自由に巡ることができるのが重要
だけどもいまのように私に注目が集まってしまうと、自由に“ホットスポット”を巡るのが難しくなる
だってそうでしょ
もし私がモブだったら、たとえ私が校舎裏へと急いでいても、気にする生徒はだれもいない
でもいまみたいな状態だったら、私がどこへ行くにも
さらには学園内に「ジャンが校舎裏へ歩いてた。いったい何をするつもりだったのか」みたいな
もう、やりにくいったらありゃしない
マズいわ。絶対にマズい
なんとしても注目を集めるいまの状態を変えなきゃ
そんなことを考えながらまた廊下側の窓を見ていたら、ひとりの上級生と目が合った
(あっ、あれは)
そう、その顔には見覚えがあった
(あれは確か、生徒会副会長のエドモンド)
エドモンド。フルネームはエドモンド・ド・ヴァンダム
公爵家の三男
『
アルバート会長と同じく、オリジナルと「2」の両方に登場
会長の一年下の四年生
副会長だけど、会長におべっかを使ったりするようなことはない
それどころか、生徒会室からふたりが大声で議論するのが漏れ聞こえることもあるくらい
かといって仲が悪いわけじゃなく、会長もよく彼のことを「頼りになる」と公言している
そういうこともあって学園内の信頼は厚く、会長卒業後の次期会長は彼で間違いないと言われている
……というのが『
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