0-11 面接②
(来た)
私は立ち上がって理事長を迎え入れる態勢を取った
「お
口上はカンペキ。立ち
だったのだけど
入って来られた
だってそうでしょ。入って来られた
すごく素敵な女性だったのだから
(えっえっえっ。理事長が女性? そんな話、聞いていないんだけど)
頭の中は大混乱。心臓はバクバク。たとえどんな事態になっても
(落ち着け、落ち着け私。こんなところでボロを出しているようじゃダメ。何のためにこれまで努力したのか思い出して)
必死に頑張ったかいあって。なんとか
その
「たったひとりで来られたとのこと。歓迎しますわ。
ああびっくりした。そうだよね。
それに何より助かったのは、この
それからふたりでいろいろな話をしたわ。といっても話すのはほとんど私。侯爵夫人はもっぱら聞き役に徹してくださった。内容は私の生い立ちから普段の生活とか好きなものとか。出してくださったお茶とお菓子がこれまた美味しくて、もう時間を忘れて話し続けたの
やがて入り口のドアをノックする音が聞こえた
顔を出したのは執事
「奥方様、そろそろ」
「あら、もうこんな時間。ごめんなさいね。ちょっとお話しするだけのつもりだったのに。あまりに楽しくて、ついつい長居してしまったわ」
侯爵夫人が出ていかれて、それほど間を置かず、今度は私が呼ばれた
「ジャン=ポール様、こちらへ」
さあ、今度こそ本番。執事に案内されて、私は理事長が待つ部屋へ
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