第10話「ドライガー救出作戦」

直樹と美紀は警視庁を後にし、ユズキの捜索を続けた。


「でも、どうやって探すんですか?手掛かりも無いのに……」

「一つだけ心当たりがある……」

「え?」

直樹の言う心当たりとは……?


-黒沢グループ本社ビル-


「ここって……」

「黒沢グループ……前におやっさんと潜入した黒沢の会社だ……」

「ここが……お父さんが死んだ場所……でも何で今更?」

「半年前におやっさんと潜入した時、入手した情報だと黒沢は犯罪者達に何やら協力を煽ってるみたいなんだ……」

「それは聞きましたけど、ユズキちゃんと何の関係が?」

「犯罪者と関わりがあるなら何か知ってるかもと思ってな……」

「なるほど!でも、それならどうして今まで来なかったんですか?」

「本当だったら……お前をここに連れて来たくは無かった……おやっさんが……お前のお父さんが死んだ場所には……」

「だから……あえて近付かなかった……」

「ああ、それにまだまだ情報不足だしな……」

「私に気を使わないで下さい!私だってまだ見習いだけど、探偵です!そんな理由で調査をしなかったら、きっと天国のお父さんに叱られます」

「そうか……わかった。行くぞ!」


直樹と美紀は黒沢グループ本社ビルへ乗り込む。

だが、当然アポ無しで会長に会いに行っても取り合って貰えず門前払いを喰らった。

「クソッ……これじゃあ黒沢に近付く事も出来ない……」

その時、直樹の足元に一枚のカードが飛んで来て地面に突き刺さった。

「うぉっ!?」

直樹はそのカードを拾った。

「これは……」

「やぁ、久しぶりだな探偵……」

そこに居たのはエクスライザーだった。

「エクスライザー!?テメェ何しに来た!!」

「おっと……ちょっと待ってくれ……別に盗みに来た訳でも戦いに来た訳でも無い……詳しくはそのカードに書いてあるから確認してくれ」

「はぁ?」

エクスライザーは去って行った。

「なんだったんだ?アイツ……」

直樹はエクスライザーからのカード開く。


そこに書かれていたのはスカー達の情報だった。

異世界から来た悪人により少女が拐われた。

更にその悪人達は異世界から彼らと共にやって来た1人のヒーローを抹殺しようと企んでいる。

彼らを救えるか?探偵ヒーローさん……。


少々挑発的な文章だったが、そこにはユズキと勇一の居場所も書かれていた。


「アイツ……なんでこれを俺に……」

「別の世界から来たヒーローと悪人?」

「美紀、赤木に連絡してここに行くぞ」


その後、赤木と合流しエクスライザーの示した彼らの居場所を目指す。

赤木が調べた事によるとそこは今は使われていない廃倉庫だった。


直樹、赤木、美紀の3人は廃倉庫に急行した。


そして、その廃倉庫にはスカー、ブラウとオレン、イエロが合流した。

ユズキと勇一を纏めて始末するつもりだ。


「さぁて……そろそろ最後の時だぜ……ドライガー……」

スカーが勇一を睨んで言う。

「くっ……テメェら……絶対に……許さねぇからな……」

勇一は弱々しく言い放ちスカーを睨み付けた。

「チッ……死に損ないのくせに口の減らねぇ野郎だぜ……」

「どれだけ吠えようと無駄だ……お前の力の源の龍の宝玉はこちらにある……」

スカーは龍の宝玉を奪い取って居た。

「くっ……」


外にサイレンの音が聞こえる。

「!兄貴、サツだ……何でこの場所が……」

「フンッ……どうでも良いだろう……サツなんて俺達の相手にならんさ……オレン、イエロ、行って来い」

スカーがオレンとイエロに指示を出す。

「ああ、分かった」

オレンとイエロが出て行く。


直樹達が到着していた。

「ここか……」

直樹がパトカーを降りて言う。

「エクスライザーからの情報が本当なら相手は異世界から来た事になる……どんな奴らかわからん……油断するなよ……」

「ああ……」


オレンとイエロが現れる。

「あっ!アイツらユズキちゃんを拐って行った奴らよ!」

美紀が指を差す。

「奴の情報に間違いは無かった様だな……」

「ああ、行くぜ」

直喜と赤木は揃って『変身』

エクスカイザーとダッシュライザーが登場。

オレンはディメトロドン怪人に、イエロはパキケファロ怪人にそれぞれ変身した。

「何っ!?奴ら、ヴィランキーを使わずに怪人になっただと!?」

「これが異世界の奴らの力って訳か……」

ディメトロドン怪人とパキケファロ怪人が襲い掛かって来る。

エクスカイザーとダッシュライザーも戦う。

エクスカイザーはディメトロドン怪人と戦い、ダッシュライザーはパキケファロ怪人と戦う。


「行け!行けー!!」

美紀は全力で応援。

ディメトロドン怪人の回転ノコギリがエクスカイザーに迫る。

「うぉっ!?あっぶね……この野郎!!」

エクスカイザーはディメトロドン怪人の攻撃をかわしながら反撃する。

ダッシュライザーはパキケファロ怪人の頭突き攻撃をスピードを活かしてかわす。

「フンッ……スピードは俺の方が上だな」

ダッシュライザーは『ダッシュスナイパー』で攻撃する。

しかし、パキケファロ怪人の硬い頭に弾丸は弾かれてしまう。

「何っ!?」


そして、戦いの様子を見に来たスカー。

「ほぉ……あれがこの世界のヒーローか……」

「兄貴、呑気に見物してる場合じゃないですよ……俺達も加勢した方が……」

「いや……その必要は無いだろう……それよりさっさとあの2人を始末するぞ」

「へ……へい」


廃倉庫の中に入って行くスカーとブラウの姿をエクスカイザーが見付ける。

「アイツら……まだ仲間が……」

「仕方ない……工藤、行け!!」

「赤木……悪い、頼む!」

エクスカイザーはディメトロドン怪人を蹴り飛ばして廃倉庫の方へ走る。

「チッ……待ちやがれ!!」

ディメトロドン怪人がエクスカイザーを追うが……。

「させるか!!」

ダッシュライザーが『ダッシュスナイパー』でディメトロドン怪人を攻撃し引き止める。

「ぐっ……テメェ……」


エクスカイザーは廃倉庫の中に入って行く。


続く……。

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