第11話「反撃」

エクスカイザーはディメトロドン怪人をダッシュライザーに任せ廃倉庫へ入って行く。


「待て!!」

スカー達を呼び止める。

「……ああ?」

スカーがエクスカイザーを睨み付ける。

「うっ……何だ……この男の冷たい目は……」

「フンッ……お前……この世界のヒーローか……名は?」

「エクスカイザーだ!」

「エクスカイザーか……この俺に喧嘩を売った事を後悔すると良い……」

そう言ってスカーは怪人体に変身。

スカーの怪人体は強力な顎と牙を持つティラノサウルス怪人だ。

「何っ!?」

ティラノサウルス怪人は頭と両腕がティラノサウルスになっている。

ティラノサウルス怪人がエクスカイザーに襲い掛かる。

両腕の牙でエクスカイザーの腕に噛みつく。

「ぐぁぁぁぁ!?」

「フッフッフッ……このまま貴様の腕を噛み砕いてやろうか?」

(ぐっ……なんてパワーだ……このままじゃ……本当に腕をもってかれる……)


その時、誰かがティラノサウルス怪人を攻撃した。

「ぐぁっ!?……誰だ?」

エクスカイザーは窮地を脱した。

そこに居たのはエクスライザーだった。

「フッフッ……大丈夫かい?探偵さん……」

「エクスライザー……お前、何で?」

「あっ、兄貴……」

「くっ……なんだ貴様は……?」

「怪盗エクスライザー……まっ、あなた達に興味は無いけどね……」

エクスライザーは去って行った。

「あっ!おい!待ちやがれ!!」

ブラウが追う。

「怪盗だと……ふざけやがって……」


その隙にエクスカイザーが勇一の元へ急ぐ。

「大丈夫ですか?……あなたが勇一さん?」

「え……?あ、ああ……君は?」

「ユズキちゃんに依頼を受けた探偵です」

「ユズキが?」

そして、エクスカイザーはユズキにも声を掛ける。

「ユズキちゃん……ユズキちゃん!」

「ん……?探偵さん?」

「ああ……」

エクスカイザーは勇一とユズキの縄を解く。

「ありがとう……君もヒーローなのか?」

「ええ……」

3人にティラノサウルス怪人が迫る。

「貴様ら……纏めて殺す……」

そこへブラウが戻って来る。

「兄貴ダメだ……あの怪盗野郎姿を消しやがった……」

「構わねぇさ……今はコイツらを殺す」

ティラノサウルス怪人がエクスカイザーに襲い掛かる。

エクスカイザーはそれを迎え撃つ。


エクスカイザーがティラノサウルス怪人を抑えてる間に勇一は『龍の宝玉』の奪還を狙う。

「させるかよ!!」

ブラウが立ちはだかる。

「邪魔だ!!」

勇一はブラウにそのまま突っ込んで体当たり。

「ぐぁっ!?テメェ……」

その隙にユズキが『龍の宝玉』を取りに行く。

「ユズキ!」

「チッ……ガキが!!」

そしてユズキは『龍の宝玉』を回収。

「お兄ちゃん!」

ユズキはそのまま『火の宝玉』を勇一に投げた。

「よっしゃ!!」

勇一はキャッチ。

そして『変身』

龍神ドライガーが『ファイヤードラゴン』の姿で登場。

「何ぃ!?」

ブラウは怯む。

「チッ……」

ティラノサウルス怪人がエクスカイザーを払いのけドライガーに突進する。

「あっ!危ない!!」

エクスカイザーは叫ぶ。

『ドラゴニックボンバー』

ドライガーの必殺技が炸裂。


「ぐわぁぁぁぁ!?」


「兄貴!?」

ティラノサウルス怪人は外までふっ飛んだ。

「すげぇ!!勇一さんあんた何者なんだ?」

「俺は龍神ドライガー……よろしくな!」


ブラウがティラノサウルス怪人を追って外へ。

「行くぞ」

ドライガーがエクスカイザーに声を掛ける。

「はい!」

ドライガーとエクスカイザーもユズキを連れて廃倉庫を脱出。


「工藤!」

ディメトロドン怪人達と戦っていたダッシュライザーとも合流。

「よっ!待たせたな」

「いや……その人は?」

「この人は龍神ドライガー。俺達と同じヒーローだ」

「まっ、別の世界のだけどね」


「おのれ……ヒーロー共め……」

ティラノサウルス怪人が立ち上がる。

ブラウが駆け寄る。

「兄貴、大丈夫ですかい?」

「ああ……オレン、イエロ、来い」

ティラノサウルス怪人に呼ばれたオレンとイエロ……。

ディメトロドン怪人とパキケファロ怪人がティラノサウルス怪人の元へ集まる。


「オレン、イエロ、これを使え」

ティラノサウルス怪人は2人にカプセルを渡した。

「スカー……これは?」

「お前達に力を与える為の薬さ……」

「フンッ……なるほど……」

「じゃ、ありがたく使わせて貰うぜ」

ディメトロドン怪人とパキケファロ怪人はそのカプセルを飲んだ。


「アイツら……何する気だ?」

エクスカイザーが警戒すると…。


突然ディメトロドン怪人とパキケファロ怪人は苦しみ始めた。

「ぐっ…ぐおぉぉぉ!?」

「こ…これは?」


「兄貴、アイツらに渡したのってまさか……」

「ああ……そのまさかさ……ゲイラー細胞……これで奴らは本物の怪物になる……」

「そんな……バルバの時の事もありますし……下手したらアイツら死んじまいますぜ?」

「フッ……その時はその時さ……」


ディメトロドン怪物とパキケファロ怪人の体はみるみる変貌して行った。

ディメトロドン怪人は背中から数本の触手が生え手足の爪が鋭く伸びた。

パキケファロ怪人は頭に巨大な角が生え両手には鉤爪が生えた。

ゲイラー細胞が彼らの体を浸食して行く……。


「やっぱり……ゲイラー細胞か……まだあったんだ…」

「何なんです?その何とか細胞って?」

「ゲイラー細胞…俺達の世界を侵略した奴らの細胞を奴らが利用してるんだ……」


そして、ディメトロドン怪人とパキケファロ怪人は姿を完全に変貌させた。

「ハァ……ハァ……ヒーロー共……ぶっ殺してやる……」


続く……。

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