第4話「 ユズキ救出作戦」

勇一は火村達と合流し事情を聞いた。

「えぇ!?ユズキちゃんが誘拐された!?」

「ああ……申し訳ない……我々が付いていながら……」

「くっ……あっ、そういえばユズキちゃんのお婆さんは?」

「え?ああ……ここに配置していた捜査員は全員組織の構成員と入れ替わってたから……まだ会えて無いんだ……無事だといいけど……」


そう言って一先ずユズキの祖母に会って見る事に……。

だが、孫娘が誘拐されたと知ったらショックを受ける事だろう。

火村は言葉を慎重に選んで話すつもりだ。

火村がチャイムを押すと中から年配の女性が出てきた。

その人こそユズキの祖母、美山清子(みやま きよこ)56歳。

ユズキの父方の祖母だ。

「初めまして……警視庁の火村と申します」

そう言って火村は警察手帳を見せる。

「はぁ……警察の方が何か御用ですか?」

清子は火村を家の中に入れた。

勇一と正信は車の中で待っていた。


しかし、無線から火村と清子の会話を聞く事は出来る。

「あの……息子さんご夫婦の仕事についてご存知ですか?」

火村はいきなり切り出した。

「ええ、詳しくは知りませんけど、研究職で……今はアメリカに……」

やはり清子は息子夫婦の研究の内容については知らない様だ。

「そうですか……ではこの人物に見覚えはありますか?」

そう言って火村はスカーの写真を出した。

「いいえ……この人が何か?息子と何か関わりが?」

「ええ……大変申し上げ難いんですが……息子さんは何かしらの事件に巻き込まれてる可能性があります……」

「そんな!?息子が悪い事でも!?」

「あっ、いえ……まだそこまでは……この男に利用されてる可能性はありますが……」

「そうですか……」

「じゃあ、息子さんのお子さん……お孫さんについては何か聞いてますか?」

「いいえ、何も……孫が生まれてから会ったのは1度きりですし……」

「そうですか……もし何かわかりましたらご連絡下さい」

そう言って火村は携帯の番号を書いたメモを置いて行った。


火村は家から出てきた。

「やはりお婆さんは何も聞かされてはないようです……」

「そうですか……だったらやっぱりスカーの居場所を探すしかないですね」

そう言って勇一は車を降りた。

「勇一さん何処へ?」

「奴の悪意を探す」

「なるほど!では私は今の内に藤波博士の所へ行ってグレイアクセラーGを貰って来ます」

「わかりました」

火村がそう言うので正信も車を降りた。


そして火村は藤波博士の研究所に向かった。


その頃スカー達はユズキが隠し持って居ると思われるマイクロチップを探した。

「チッ……どこにもねぇ!!」

ブラウはユズキの荷物を調べるが見付からなかった。

(これだけ探してないとなると……後は……)

そこでスカーはある事に気付いた。

それはユズキの持っていたテディベア。

「フンッ……なるほどな……」

「え?兄貴?」

スカーはそう言ってユズキからテディベアを取り上げる。

「あっ!返して!返して!」

「フンッ……こんなおもちゃに興味はねぇ……終わったら直ぐに返してやるよ……」

スカーはテディベアの背中を破く。

「あーっ!!」

そして、テディベアの綿の中からマイクロチップを見付ける。

「やっぱりな……コイツはユズキの母親の形見……大事な物はここに隠してると思ったぜ……」

スカーはマイクロチップを取り出しズタボロになったテディベアをユズキの方に放り投げた。

テディベアからは綿が出ていて無残な姿にされていた。

「あっ……あっ……」

ユズキは母親から貰ったテディベアをボロボロにされて涙が零れ落ちる……。

「ブラウ、これを次元移動装置にセットしろ」

「へい……」

ブラウがマイクロチップを受けとる。

このスカー達が居る場所は組織が所有する日本にあるアジト。

しかも、美山夫妻が開発していた次元移動装置はこの日本のアジトでも同時進行で開発されていた。


その頃、勇一はそんなスカー達の悪意を感じ取っていた。

「見付けた!スカー、今度こそ許さないぜ!!」

勇一はスカーの悪意を感じた場所を火村にメールで送った。

そして一足先に現場に向かう。


火村も藤波博士から『グレイアクセラーG』を受け取り現場に向かった。


勇一と火村は途中で合流し共に悪意を感じた現場に急ぐ。

「ここだ……」

その現場はとある企業が所有する施設だった。

恐らく組織がカモフラージュ用に使った企業だろう。

「よし……行きましょう」

勇一と火村が突入。

勇一は悪意を感じる地下へ向かう。


その頃、アジトの地下ではブラウがマイクロチップを次元移動装置にセットしていた。

「よし……これでいつでも起動出来ますぜ……」

「そうか……なら早速起動させろ……」

「え?もうですかい?」

「ああ……善は急げだ……」

「俺達どう見ても悪っすけどね……」


ブラウが次元移動装置を作動。

美山夫妻が隠していたマイクロチップにはこの装置を起動させる為の入力データが記録されていた。

この次元移動装置……。

それは彼らに何をもたらすのか……。


そこに勇一と火村が到着。

「そこまでだ!!」

「ん?お前達は……」

「スカー!お前達の好きにはさせないぞ!!」

勇一は『火の宝玉』で『変身』

火村も『グレイアクセラーG』で『変身』


龍神ドライガーとGTN-1が登場。


2人はジャンプし一気にスカー達の前に。

「フンッ……お前達……やれ」

ディメトロドン怪人とパキケファロ怪人が立ち塞がる。


続く……。

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