第8話 マッキー夢のあと

これは後日聞いた事であるが、レイム王子は本当に友達が居ないぼっち野郎で、庭園でひっくり返っていた野ネズミをたまたま捕獲し、物置から運良くケージを見つけ出して飼っていたのだそうだ。


ところが、マッキーに噛まれた事が原因で高熱を出し、その治療に際してマッキーの存在がバレてしまった。


「野ネズミは怖いんですよ。こんなのに噛まれて死んだ人もいるんですから」


「でも、マッキー飼い始めた時はほんの小さなネズミだったんだ。マッキーは病気持ってないよ」


「そうかもしれません。

でも、用心しないと」


マッキーは執事とメイドの二人組に取り上げられてしまった。


レイム王子とはむきちが邂逅したのはこの直後の事である。


ちなみにマッキーは、冒険者に頼んで、別のクエストのついでに遠くの森で放されたらしい。


マッキーが現在、森の中で生き延びているかどうかは、勿論誰も知らない。


合掌。

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