19歳の高校3年生
馬車で、もう通う必要がないはずであった学校に乗り付けたルーシア。
しかし、その表情とはいつもの自信ではなく、羞恥に満ちていた。
下半身がオムツ丸出し。
それもどう見てもピンクの女児用で登校しているのだ。それは当然のことだった。
オモラシ留年の制度には救済措置が一応存在していました。
それはオモラシは事前におむつを着用し、それを公表していれば対象外だということです。
そのためには、オムツの着用者だと一目でわかるように、スカートやズボンの類の着用が認められません。
だがそれも万能ではないのです。
学校で何度も何度も漏らしてしまえば対象となるだけでは済みません。
一定以上のおむつ替えの必要が生じた段階で、すでに留年しているものは落第となるのです。
もじもじと内ももをすり合わせるルーシア。
学校の誰もが、ルーシアを奇異の視線で見てきます。
前年まで誰もの憧れの姫が、オムツ丸出しで歩いているのですから当然です。
そんなルーシアは今、去年まで後輩だった同級生たちにおむつを替えられています。
オモラシサインの付いたオムツですので、紹介の最中に漏らしたともなればすぐわかるのでした。
おむつを替えられている最中にも、一度漏らしてしまいます。
ですが、奇異の視線に反し、誰も咎めず、むしろ褒めるのでした。
季節は夏になりました。
ルーシアは今、アヒルのおまるにまたがっています。
すると、今までオムツにしかしなかったオモラシをおまるに出来たのです。
頭を撫でられながら、おしっこできました。
今後、教室におまるが常設されたのですが、使える頻度はそう多くはありませんでした。
そして冬。
ルーシアは何校も受験しました。
その全ての試験を突破します。去年、何事もなければ入れたはずの国一番の大学もです。
ですが、その後の面接がどうしても通りません。
この世界の学校には偏差値というものがあります。
偏差値とは、テストの平均点や、受験者全体の得点分布によるもので、平均は50です。
ルーシアが去年入るはずだった大学の偏差値は72。この国でこれ以上の大学はありません。
ですが、今年のルーシアがなんとか引っかかったのは、偏差値55の大学でした。
試験は、その全てで突破できているのです。
ただ、面接会場に現れるルーシアはオムツ姿で、黄色く膨れ上がっています。
面接が極めて不利に働いてしまいました。
ですが、そんなことは関係無いのでした。
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