18歳の春休み その1
これが原因で、ルーシアはこの国初の留年生となってしまいました。
クラスで黙っていればバレないはずです。
実際、そうやって難を逃れた生徒はいました。
だがルーシアはこの国の期待の星であり、次期女王です。
卒業式は多くの一般国民が参列しており、その式典の壇上でのオモラシの一部始終を目撃してしまったのです。
法を制定した王の娘だけ特別扱いは出来ません。
ルーシアは、卒業式のオモラシが原因で、もう一度高校3年生をすることになってしまったのです。
高校3年生の、最後の日になるはずだったのでした。
その日から大変でした。
下手したら自殺しかねないその精神状態は大変危険と判断されたのです。
その精神状態を支えたのがお妃様でした。
お妃様はルーシアとメイド数名を伴い、始業式までの日々を別荘で過ごしました。
お妃様が、ルーシアに付き添うと宣言したのです。
お妃様はルーシアを部屋に閉じ込めました。
トイレなんかありません。
そんな水のある場においてしまっては自殺してしまうかもしれないからです。
お妃様はオムツをルーシアに当てます。
抵抗しましたが、メイド数名掛かりでされてはどうにもなりませんでした。
下半身はスカートもズボンも許されません。
ルーシアがオモラシの我慢をしているのをお妃様が見かけると、お妃様は人払いをします。
そして両手を握りまっすぐ瞳を見つめました。
――大丈夫よ。
――オモラシの一回や二回。やり直せる。
――だから、出してしまいなさい。
ルーシアは振りほどくことも出来ず、お妃様に見つめられながらオモラシしてしまいます。
ルーシアがオモラシしてしまうたびに、お妃様はルーシアを暖かく抱きしめました。
ルーシアは何度も漏らしてしまいました。
あの日から、尿意が早まった気がしてなりません。
ですがそのオモラシに反比例するように、ルーシアの精神はどんどん落ち着いていきました。
オムツにオモラシ出来なければ、お妃様は厳しく叱りつけました。
逆にオムツでおしっこできたときは、抱きしめ、何度も何度も褒めました。
ルーシアはお妃様を本当の母親と思っており、しかし褒められたことがありませんでした。
なのでこの褒められるという事を嬉しいと思いつつも、それがオモラシであることに強い違和感を覚えていました。
オモラシをしても、決まった時間にしか替えてもらえないのです。
異様に分厚く当てられているので漏れ出すなどということはありませんでしたが、それでも不快感はありました。
しかし、褒められるということの前には些細な問題でした。
本当に母親が褒めてくれるというのは今までになかったのです。
同じオムツに二回目、三回目ともなると、その褒め方は人生で類を見ないほどであり、全国テストで一位を取ったときでもここまではありませんでした。
ルーシアは、我慢しなくなりました。
尿意が高まる頻度も異様に高くなっていましたが、それに輪をかけて水を飲む週間も増えています。
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