パリュール

パリュールに引っ越した。

パリュールは美術の街。

ミュージアムも街にいっぱいある。

だからミュージアム好きなママもめっちゃ喜んでいる。


パリュールはフレンフレン国の首都。

フレンフレン国は料理の国でもある。

フレンフレン料理は歴史もあって、世界でも美味しい。


ママといっしょに、ミューゼ・ド・オリュッセーやミューゼ・ド・ルブールンによく行く。


公園もいっぱいあって、いろんな花も咲いている。


家はセヌー川のほとりにある。

ママと手をつないで、セヌー川沿いを散歩する。

セヌー川の遊覧船にも乗る。

遊覧船からパリュールの街をながめている。

エッフェリューン塔っていう、この街でいちばん高い塔も見える。


ちょっと小高い丘にのぼると、エッフェリューン塔の姿もよく見える。

丘の上で塔を見ながら、鳥のおもちゃを飛ばして遊んでいる。

鳥にひものついているおもちゃ。

ねじをまくと、おもちゃの可愛い鳥は、パタパタと羽を動かして空を飛びはじめる。

わたしは、ひもの先を手に持ってる。

そうすると、可愛い鳥さんは、丘の上で、パリュールの街の上空を可愛くクルクルと回りながら飛んでいる。


わたしは、ひもを手に持って、可愛い鳥さんを空に飛ばしている。

そしたら、何か輝いてる物体も、わたしの鳥さんに近寄ってきて、いっしょにクルクル飛びまわっている。


「あっ!あの女の子だ!」

って、わたしは思った。

ロンディーンで出会った、可愛いUFOの女の子!

またまた、パリュールでも、わたしに会いにきてくれたんだわあああああ!


わたしは右手で、おもちゃの鳥さんのひもをしっかり持って、左手で女の子のUFOに

「おお~い!」

って手をふってみた。

女の子を乗せたUFOは、嬉しそうに、輝きながら、空の上で飛び跳ねている。


わたしは、おもちゃの鳥さんのひもをたぐりよせて、鳥さんの電源をOFFにして、地面に鳥さんをとりあえず置いておいた。


女の子の乗ったUFOは、わたしのところに近づいてきた。


わたしの横に立っている大きな木のほうに向かってきた。そして、その木の枝に、ちっちゃな可愛いUFOは、ちょこんと着地した。着枝した。


ドアをピューンと開けて、女の子は出てきた。

「こんにちは~」

って言って、笑って手をふってくれた。

わたしも、その女の子に

「こんにちは~」

って言って、手をふってみた。


女の子は

「また会えましたね~」

って言ってる。

「そうですね~。嬉しいです」

って答えたら、女の子も

「わたしもめっちゃ嬉しいーっ!」

って言って、めっちゃ笑っている。




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