テミューズ川

ママといっしょに、ベビーカーに乗って、よく散歩に行く。

テミューズ川のほとりを歩いていく。

テミューズ川沿いには、草花も咲いている。

1年中、赤や白やピンクや黄色の花、咲いている。


鳥たちも、川の上空を飛んでる。

わたしはベビーカーの中から、お空を飛んでる鳥さんたちを見るの好き。

鳥さんたち可愛い。

2羽で仲良く飛んでいたり、1直線にきちんとならんで飛んでたり。

あと、Vの字になって飛んでたり、Jみたいにならんで飛んでいたり。

ちっちゃな小鳥さんたちは、みんなで仲良く数十羽で、いっせいにワーッて飛んでたり。


鳥さんたちを見てると、わたしも鳥さんたちといっしょに空を飛びたいな~って、いつも思う。

そんな時、ふと、ちっちゃなUFOに乗っていた可愛い女の子のことも思い出したりもする。

UFOに乗って空を飛んでいるのかな~って。

いつか乗せてくれるかな~って。そんなことを思いながら、ベビーカーの中から、いつも空をながめている。


鳥さんたちは川にもザブーンて飛び込んでいる。

空をゆうゆうと飛んでいたかと思ったら、川の上をすいすいと、めっちゃ気持ち良さそうに泳いでいる。

なんで、鳥さんたちは空も飛べるのに、川でも泳げるの~って、いつもベビーカーに乗ってて思ってる。

わたしも、いつか、空を飛んで、川や海でも泳ぎたいな~。


あっ!空に、また光ってるもの見つけた!

また、あの子のUFOだ!

今日は花の上を蝶々みたいに飛んでいる。


「ママー!あの子のUFO飛んでるよー!」

って、ママに、花の上を飛んでるちっちゃなUFOを指差した。

ママは

「あーっ!きれいな色の花だねー!いろんな色あって可愛いねー」

って言ってるけど、UFOには気付いていないみたい。


「なんだか、ちっちゃな輝く虫さんも花から花へと飛んでるねー」

って言って、ママは、あの子のUFOのことを輝く虫さんだと思っている。


あの子を乗せた、ちっちゃな可愛いUFOは、また、わたしのベビーカーの中に入って来た。

あたしの横に着陸した。

ちっちゃな窓から、手をのばして、わたしに手をふっている。

わたしも、その女の子に手をふった。


ドアを開けて、女の子は出てきた。

「もうすぐ幼稚園?」

って、女の子は聞いてきた。

「まだ、もうちょっとだよ」

って、わたしは、その子に答えた。


その女の子は、笑って

「じゃあ、またね~」

って言って、UFOに乗って、ベビーカーから出て、空へと飛びたっていった。


わたしも

「またね~!バイバ~イ」

って、女の子の乗ったUFOに手をふった。

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