別世界の神々

ルオミネンは、空間と空間の狭間に来ていた。ルオミネンが着いた時には、既に別空間の神が待っていた。


「お待たせしてしまい申し訳ない」


「いえいえ、お互いこんな状況ですから、忙しいのは当たり前のことです」


別空間の神、天照大神はにこやかにそう言う。


「さて、今回はどの様なご用件で?」


「実は、そちらと協定を結びたい」


「協定…ですか?」


ルオミネンは早速そう切り出し、ヴァロアが言っていたことを天照に伝えた。


「…ふむ、なるほど。確かに良い案ではあると思います。しかし、これに関しては、私一人では決めかねる事です。少々お待ち下さい」


そう言うや否や、天照は目を瞑った。1分程目を瞑り、目を開けてからこう言った。


「…我々は、貴方方の申し出を受け入れます」


「そうですか...!それは大変ありがたいことだ。早速だが、具体的な内容を話し合いたい」


「その事なんですが、私から一つ提案があります」


「ほう、是非お聞かせ願いたい」


ルオミネンが天照に尋ねる。


「2つの世界に存在する全ての国に、一つずつ、自由に世界を行き来出来る扉を作るのはどうですか?」


「2つの世界を自由に行き来出来る扉…?」


「えぇ。2つの世界を直接繋ぎ、それぞれの世界の人間達に、直接交流を取らせるのです。それが、邪神討伐の為の人間達の結束を固めるのに、最も効率の良い方法でしょう」


「なるほど、それは面白い案だ。しかし、その扉を作るのは簡単なことではない。早速準備に取り掛かろう」


「はい。より迅速な邪神討伐を目指しましょう」




こうして、2つの空間の神々に、協定が結ばれた。

これが、2つの世界の運命を変え、誰も想像することが出来ない大戦記を生むこととなったのである。

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