神の掟 Episode.2
「馬鹿なのはお前だ、メラフ。僕達が力を与えるのはシャングラの人間達じゃない。別空間にある、もう一つのゲルドガの侵攻先、地球だ。地球にも人間がいる」
ヴァロアのその言葉に、円卓の神々はとても驚いた。
「な゛っ…お前…そんなことができると思ってんのか?あっちの神がどんな反応すると思ってんだよ!」
「はぁ…だから、あっちの神達と協定を結ぶんだ。あっちの世界とこっちの世界で協力する」
「ふむ…それは盲点じゃった。しかし、相手の実力は未知数。勝算はあるのか?」
ルオミネンが髭を撫でながら尋ねる。
「ある。聞くところによると、地球という場所では、『科学』というものが発達してるらしい。水を出す魔石や、火を起こす魔石と同じ効果を発揮するものを開発する技術を持ってる。それに、さっき部下から連絡があった。ゲルドガの布で隠れていた部分を見たらしい。その隠れていた部分に、微かに赤く発光している部分があったと報告があった。僕の直感だと、ゲルドガの弱点はそこだ。シャングラの剣と魔法の技術、地球の科学力を合わせれば、そこをつくのも不可能ではない筈だ」
「っ本当か!?」
ヴァロアの言葉に、円卓の神々は更にざわついた。
「おい、ルオミネンのじじい!これならあの老害共も文句言えねぇだろ!」
「ちょっと、じじいだなんて…!」
「ふむ…そう簡単に事が進むとは思えんが…まぁ…やってみる価値はありそうじゃの。そうと決まれば話は早い。皆は古神にこの事を伝えてくれ。わしは別空間の神々の元へ行く」
「「はい!」」
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