神と鬼と魔人

「なるほど、お前は封印されてる間も強くなっていたのか、、とてつもなく恐ろしいやつだな。

だがここでまた封印されてもらうとしよう。」

「ふん!戯言を!ダークマーチ〈神1級〉!」

「はぁぁーー!?ウインドブレイク〈神1級〉!」

お互いの魔法が魔法を打ち消し合う。

(こんな戦いは初めて見たぞ、、、これが神と鬼の戦い、、、)

「ははは!貴方もまだお強い!

しかし、、私の方が、、少々経験が豊富なようだ。」

「何を言っている?」

「、、、ダークフレイ〈天2級〉!」

アクスがその魔法を放った瞬間、あたり一面が爆発に包まれる。

「ゴホッ、ゴホッ、おい!ウェンティ!

大丈夫か!?」

煙が晴れていく。そこには魔法を首元に向けられているウェンティの姿があった。

「クッ!今のは、、なんだ?」

「くくく、、今のは私の闇の炎を貴方の聖なる風の魔法に当てたんですよ。

炎というのは空気によって燃え上がります。

そこに、闇と聖の反発が起こり、爆発が起こったわけなんですよね。

どうです?貴方のための作戦だったんですよ」

そういうアクスの表情は鬼なんてものさしじゃ測れない程に邪悪なものだった。

「そんな表情をするのも、、今のうち、だぞ、、、」

「何を言いますか!貴方は今にも死にそうなくらいに弱っている。

そんな貴方に何ができると言うのですか?」

「、、、いくら、いくら弱小な神だとしても、、、神には面子がある。

私はその面子を守るとしようじゃないか。」

そう言いながらウェンティは自分の胸に手を当てる。

「ごめんなさい、、アフロディーテ、、そしてこんな私を憑依させてくれて、、ありがとう。

死の聖魔法ミカエル〈魔〉、、、」


「おお、貴方にそんな勇気があったとは驚きです。

自分の命と引き換えに相手に膨大な量の光を浴びせる魔法、、ですか。

でも、まぁまた復活すればいいか、、、」

その瞬間、当たりが光に包まれ、全てが浄化されていく感じがした。

(なんだと!?ウェンティが、、、いや、アフロディーテが死ぬ!?)

〈いえ、マスター、まだ生命反応を微かに感じます。〉

俺は急いで2人がいた場所に駆け寄る。

「おい!?大丈夫か!」

「ああ、閻か、、私はもうじき消滅するだろう。アフロディーテには本当に悪いことをした。しかし、アフロディーテがお前を助けて欲しい、と私にお願いした。

これぐらいは、、叶えてやることができたかな。」

「おい、、、死ぬにはまだ早いぞ」

「ふん、何を、、言っている?」

「レーヴァテイン来い!

今からお前の中にレーヴァテインに溜まった大量の魔素を送り込むため、レーヴァテインをお前と融合させる!

お前に拒否権はないぞ!」

「、、、拒否なんてしないさ。

どうかよろしく頼む。」

俺はレーヴァテインをウェンティに打ち立てる。

レーヴァテインはまるで心臓なのかのように脈打ち始める。

とても不気味だ。

(頼むッ!成功してくれ!!)

しだいに鎌の全てがウェンティと融合するとしだいに体中の傷がなくなっていった。

それと同時に今まで纏っていた聖なる力も消え、俺と同じオーラを放っていた。




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