真夜中の天使
「妖精族の諸君!俺はこの度この同盟の盟主になった者だ。まだ憤りを感じている者もいるとは思うが、これからよろしく頼む!」
俺は簡潔に挨拶をする。
「では、妖精族の盟主、アフロディーテ殿、宣言をお願いします。」
クレバーの問いかけにアフロディーテは俺の前にきて、ひざまずく。
「我ら妖精族は再び3部族同盟に加わることをここに誓います。」
その瞬間、俺から妖精族に向かって魔素の紐が伸びていき、前と同じように俺は気を失った。
俺は再び目が覚めた。戦って気絶した時に寝ていた部屋と同じ部屋だ。
(またこの光景だ、、、同じ日に2回も気絶するなんて、、、睡眠薬でも入れられた気分だ、じゃあ今回手に入れたスキルの説明、、の前にあのイデアの封印の解放ってなんなんだ?ロキ)
〈はい、マスターあれはマスターが危機に直面したためマスターの中に眠るイデアの力のほんの一部を一時的に解放しました。もう、封印は元通りです。しかし、あの力は強大すぎるため地道にレベル上げをしていかないと体がいつか壊れてしまいます。〉
(なるほど、ほんとに危なくなったときの救済みたいな感じか、、、じゃあスキルの説明を頼む)
〈今回、入手したスキルは下の通りです。
NEW、トルネードカッター〈天一級〉
NEW、エアーブラスト〈天2級〉
NEW、エアープレス〈天3級〉
NEW、エアエディター〈神1級〉
なお、重複するスキルは取得しておりません。それから、最初の3つはサンが使っていたスキルなので説明を省きます。エアエディターはその名の通り"風を編集する"能力で具体的には自分を浮かせたりするのができます。〉
(わかった。いつもありがとう。じゃあ、試しに飛んでみるか、、エアエディター)
俺はベッドから起きて少し空中に浮いてみた。かなり、汎用性が高い。
(すごいな、、これで移動も楽になりそうだ。)
俺はひとまず外に出た。外はもう夜だったようで、暗かった。俺はツリーハウスの2階で寝ていたのでベランダからたくさんのゴブリン、オーク、ウルフが食べ物を楽しんでるのが見えた。
「あら、もう起きたのね」
左の階段から突然声が聞こえてみてみるとアフロディーテだった。
「ああ、しかし、みんな楽しそうだ。、、、そういえば妖精族が3部族同盟を抜けた理由はなんだったんだ。」
「、、、ただ私が臆病だっただけなの。
私はアンデットの勢いをみて怖気付いてしまった。だから、結界に閉じこもったの。
でも、、、あんたがその結界を壊して入ってきた時、決心がついたわ、、あのアンデット共と、とことん戦ってやるってね。」
そういう、彼女の月に照らされた横顔はあまりに綺麗だった。
まるで、真夜中の天使のような顔立ちだ。
「、、、明日はアンデット迎撃の作戦を考えるから、早く寝た方がいいぞ」
俺は照れてるのを隠すように言った。
「あんたは寝ないの?」
「あいにく俺は気絶してて眠くないのでな」
「なら、、、私も眠くないから、、、今日は私も夜更かししちゃおうかな、、、何か飲みものでも飲まない?」
「ああ、とってきてくれないか?」
「わかったわ、、ここにいてね」
そういうと彼女は階段を降りて宴会をしている場所に向かった。
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