どんな種族にも後先考えない奴はいる

「それでは!青木 閻vsサンの試合を始めます!!始め!」

アフロディーテの掛け声と共に試合が始まる。サンは剣を使うようで、剣をこちらに向けている。

(レーヴァテイン!)

俺もレーヴァテインを取り出し、相手に向ける。

「あはは!そんな鎌なんかで俺の剣を防げると思うなよ!!」

相変わらず小馬鹿にするようか台詞を吐きながらこちらに向かってきた。

サンは俺のすこし手前まで走ってきて剣を俺に向かって振り下ろす。

「防御もしないか、、なら潔く倒してやろう!!」

俺は一瞬で反応し、上に思い切りジャンプした。普通の前の世界にいたころの俺だったらこいつの身長分すら飛びきれなかっただろう。

(だが、俺は盟主になったときに得たスキルやレーヴァテインの効果で身体能力が超強化されており、普通に超人の力を身につけた!本気でジャンプすればこの通り5mは飛べる!!)

「何!?あんなのあり得ないじゃない!」

遠くの方からアフロディーテの驚く声が聞こえる。

「ふん!お前もなかなかやるようだが、、俺は魔法も使えるんだよ!」

サンは飛び上がって無防備な俺に手から竜巻のような攻撃を繰り出す。

「〈トルネードカッター(天一級)〉!!」

俺は少しカッコつけるためにニヤつく。

我ながらすごい厨二っぷりだ。そして、俺はその魔法めがけてレーヴァテインを振り下ろす。

魔法はレーヴァテインが当たった瞬間に黒いエフェクトと共に跡形もなく消えた。

「な、なんだそのスキルは!!まぁいいだろう俺も本気を出す!」

「レーヴァテインは魔法を喰らう鎌なんだよ!!」

そういいながら俺は下の地面に降りる。

サンはこっちに向かってきていた。

剣を振り下ろしてきたので、俺は鎌で刃を受け止める。それから、激しい打ち合いに発展した。

「カキンッ、カキンッ、カキンッ」

まるで、漫画を見てるような打ち合いだった。

すると突然、サンが俺のレーヴァテインを素手で掴んでくる。

「これで魔法の無効化はできないよ、な!」

そういいながらサンは近距離で魔法を打つために手のひらを俺の方に向ける。

「これで終わりだ!〈エアーブラスト(天2級)〉!!」

(俺は、、この勝ちを確信したかのような、、、まるで世界を自分のものにしたかのようなこの表情を絶望に変えるのが好きなんだよな!)

俺は満円の笑みで左腕を相手にかざし、スキルを発動させる。

「〈威圧(コモン)〉」

(これも盟主になったことで習得したスキルだが、、本来は少し相手の体をこわばらせる程度の力しか有してない、、しかし、それが、片手で鎌を受け止めてもう一つの手で魔法を打とうとしてるようなやつだったらどうだろう?)

サンは一瞬だが身動きが取れなくなったことにより一気に体制を崩し、床に転ぶ、俺はすかさず相手の首元に鎌を突きつけて言う。

「俺の勝ちだな」

「こいつ、、わざと俺に鎌で魔法を無効化できることを見せ付けて、鎌を押さえつけにいくように仕向けたな!」

ぐぬぬぬぬ!と奇声を発して悔しそうな顔をするサン。

「アフロディーテ、この勝負は俺の勝ちだ約束通りうちとまた同盟を組んでもらうぞ」

その時、後ろから声がした。


"俺は負けてないぞ、、、このクソ野郎ぉーーーーー、俺の最終技〈エアープレス(天3級)〉!!」"


「ちょっとサン!何をやってるの!?最終技なんて、、やめて!!」

俺はとっさにレーヴァテインを構えるが間に合わない、、、というか魔法がアフロディーテの方に向かっている。どうやら空気の塊のようなものがこちらに進んできている。

当たればぺしゃんこだろう。

(ん!?アフロディーテが危ない!)

俺はアフロディーテの方に走り飛びとっさに彼女をお姫様抱っこした。

「な、何をするのよ!?」

「うるさい!!少し黙っとけ!」

俺は一瞬の隙でレーヴァテインで空気の塊を受け止めたが、威力が相当強くて反動がすごい。

(くぅ!あの結界を消した時よりも反動があるぞ!!このままじゃ押し切られる、、、)

〈警告、マスターの危機に直面、【イデア】の封印の0.01%を解放しますか?〉

(おいロキ!なんだこれは、、いや聞くまでもないな、、イデアか、つい最近聞いた言葉なのにもう懐かしさすら感じる言葉だ、、、ロキ、、解放してくれ)

〈了解です。マスター〉



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る