革命前夜
俺はパワーに呼ばれていつも会議をしている簡易テントの中に入った。妙に落ち着いている自分がいた。おそらく、色んなことをしたせいで盟主になるという感覚が込み上げてきているんだ。
「おお、先ほどの演説は心に沁みましたね!」
カインドが先に声をかけてくる。一番最初にここにきた時とは何もかも違う、穏やかな雰囲気だった。
「では、早速会議を始めたいと思います。」
(どうやら、クレバーが司会をするようだ、、、)
「まず最初に、我々の戦力から確認していきますと、オーク1000名、ゴブリン1200名、ウルフ1100名の約3300人で構成されています。対して、ガイコツ軍、、、いやアンデット軍と言ったほうがよいかもしれませね、、、」
少し言葉を濁したようにクレバーは言う。
「どういうことだ?」
そう尋ねるとクレバーは重い口を開く。
「はい、、、相手はガイコツ族のドライ率いるガイコツ軍だといいましたが、正確にはガイコツ族のドライ率いる"ガイコツとゾンビ"の軍なのです。ガイコツとゾンビは古くから北では有名な犬猿の仲だったのですが、妖精族に攻め入るという目的で一致したようで戦いの少し前に同盟を組みました。」
(なるほどな、ある状況が程度掴めてきたぞ、、)
「じゃあ、相手の大体の戦力の内訳を話してくれ」
「はい、まず初期段階の頃、彼らは一部隊約1000人の部隊を5個作り、北から南へ掃除をするかのように攻め込んできました。そのため約5000人以上はいるかと思います。さらに、ドライは最近、北側の【荒地】と国境を接している小さなヴァンパイアの国【バット】と何やら繋がりがあると言われています。」
「いや、荒地からは誰も出られないんじゃないのか?」
俺は咄嗟に質問した。
「それが、、、一部の闇の力なら多少の干渉が可能らしいのです。私たちは闇属性のスキルツリーなんてなく、大抵が基本属性単体か2個持ち程度なので噂程度にしか知りませんが、、、」
〈マスター、闇の力とはスキルツリーの闇属性などのことを指しています。〉
ロキが説明する。
(わかった。。なら、多分俺の魔人の血の中にもそれは混ざっているよな?)
〈はい、おっしゃる通りです〉
「なるほどな、、、その辺もおいおい調べていこう。だが、今一番気になっているのは妖精族の動きだ。妖精族は開戦当初からずっと押され気味なんだよな?」
「はい、最初こそは我々に協力してくれていたのですが、最近ではこのように特殊な結界を貼って我々を排斥し、アンデットごと受け付けない気です。」
「だが、、、俺ならその結界を通れる、、」
俺は一つの考えと共につぶやく。
「もしや、お主、、、2回目の協力を仰ぐつもりか??」
パワーが言う。
「ああ、おそらく我々とアンデットの戦力は鼓舞の力があるとはいえ、思ったより大きい、、、ここは妖精族と共に反撃するのがいいと思う。」
焦った表情のカインドが反論してくる。
「し、しかし、、、あいつらは結界に入ろうとした瞬間にこちらを攻撃してくるでしょう。。。」
「大丈夫だ。。俺に考えがある。お前たちはそれぞれの部族に待機命令を出しといてくれ。あと、クレバー、アンデットどもがくるまでの時間はわかるか?」
「、、、おそらく逃げてきた我々が前住んでいた住居を破壊してまわっていたのが3日ほど前、、、この進軍速度なら、、、速くて4日、ほどでしょうか??」
「十分だ、、明日の朝には全軍攻撃体制に入れ!!今日はもう夜だ。ひとまず寝よう!」
「了解です!」
その日の会議はそれで終了し、それから閻は3部族が開いた新たな盟主の歓迎会に参加した。
〜この世界の食〜
俺は宴会でこの世界の食べ物のを食べた。
「この世界の食べ物は料理なしかよ、、、ワンチャンこんな感じかとは思ったが、、肉を焼いただけの味なしの食べ物かよ、、、終わってる、、、」
この日、俺は自分で料理を作ることを決心した。
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