新たなステップ
〜あらすじ〜
つらい過去を乗り越えて、どうにか異世界転生した主人公、青木 閻。魔素を得るため森を目指して歩いていると魔物に自分達を守ってほしいと頼まれた。そして、魔物達の3人の長をどうにか説得し、たくさんのスキルを覚えた閻だったが、、、今度は演説をしてほしいと頼まれた!
どうにかしてみんなを納得させなければならないが、、、どうする閻!
本編
箱のようなものの上に乗り、周りにいるゴブリン、オーク、ウルフを見た俺は演説をやめるという選択肢を頭から消した。
しかし、周りからは不安、怒りなどがこもった声が聞こえてくる。
「おい!お前たち、こちらが盟主様だぞ!」
クレバーが周りを牽制し、あたりは静まる。
「ええ、俺がこの度、この村の盟主になった青木 閻という者だ。種族は魔人、それから、みんなも知っていると思うが、俺は盟主であると同時にお前たちの"主人"でもある。だからお前たちは俺にとっては"配下"ということになる。」
あたりがざわつき始める。
「ひとまずは話しを聞いてくれ!
急すぎる話なことはわかっている、、
しかし、、時間がないのも事実、、、だから今この場で宣言する!
俺は決して、お前たちを奴隷のように扱うために配下にしたのではない!
俺はお前たちの尊厳、プライド、はたまたお前たち自身の命を守るためにここにきた!
しかし、そのためにはこの"絶滅戦争"を、戦い抜かねばならない!
、、、、
俺はヒーローではない、、、全員を救うことはできないし、そうするつもりもない。
だが!お前たち自身に戦うための知恵と力は与えることができる!」
(スキル鼓舞!)
俺はみんなの方に手をかざし心の中でつぶやく。俺の手から魔素が出て行ってるのがわかる。
「なんだ!?急に体から力が溢れて、、、」
「俺もだ!」
「私もよ!」
「それは俺のスキル、鼓舞による効果だ。
お前たちの身体能力やスキルの力は何倍にも上がっているだろう、、、
いいか!俺についてこい!この詰みゲーを攻略してやる。」
シーン...
ウオ"ォーーーーーーーーーーー//
あたりは歓声に包まれる。
(よかった、、、無事成功したようだ)
俺は箱から降りる。周りをみるパワーがいた。
「流石だな!!みんな士気が高まってるぜ!」
パワーが声をかけてくる。
「まぁ、なんとなくやってただけなんだけどな。ひとまず、これからの計画を立てたいからさっきの部屋におまえと他の2人も呼んどいてくれ」
「ああ!もちろんだ!しかし、その間お主は
何をするんだ?」
「ああ、俺は新しいスキルを確認しとくよ」
「わかった。みんな集まったら呼ぶからな」
そう話したあと、俺は足早におさたちが会議するのに使っている建物の裏に回った。
(おいロキ、どうやったらこのレーヴァテインを取り出せるんだ??)
〈はいマスター、先程の鼓舞を使った時のように、まず手を鎌を持つイメージで握って前に出して心の中で唱えるだけです。〉
俺は手を握りしめる。
(来い!レーヴァテイン!)
俺の手には魔素から構成されているであろう禍々しい雰囲気を放つ鎌があった。
(これが、、、レーヴァテインか、、)
〈はい、2度目の説明ですが、レーヴァテインの能力は所有者の身体能力の大幅な向上と「魔法を魔素に戻す」能力を使うことができます。この時の"魔法"というのはスキルによって出された攻撃や、スキルによって出された物質などのことを指しますので、試しにその畑の柵でも切って見てください〉
俺はレーヴァテインを振り、お粗末な柵を切ってみた。そうするとその柵が消えて光、魔素になり、それがレーヴァテインに吸収されていった。
(おお、すごいな、、、でもレーヴァテインは魔素を吸収するのか、、)
〈はい、レーヴァテインは魔素を吸収することによってその形を維持しています。〉
(なるほど、、だから俺自身で魔素を吸収してレベルアップしたいときはレーヴァテインをしまえってことだな?)
〈その通りでございます〉
そしてその後、少し鎌の練習をしたところでパワーの声が聞こえた。
「おい閻、みんな集まったぞー」
「ああ、わかった!」
俺はさっきみんなで話していた建物へ向かいながら思う。
(まだ、ここにきてから数時間しか経っていないのに俺を盟主にするとは、、よほど追い詰められて、切羽詰まってるんだろな、、、ここも俵と少しの木で作られた簡易的なテントだ、おそらく前の場所から追い出されたんだろうな)
そして、俺は笑みを浮かべて思う。
(ようやく、面白くなってきた)
俺は誰かを"地獄"へ落とすのが好きなんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます