あらゆる事象が〝因習〟によって成り立つ世界で、ひとりその因習を憎む男のお話。 コメディ的な設定の近未来ファンタジーです。 とにかく何から何まで全部とてつもない。 ハードボイルドな主人公にトンチキ全開の設定、そこにパルプまっしぐらな文章が組み合わさって、もう大変なことになっています。 魅力はやはり熱い戦闘シーン。 なんと「因習拳」なるものまで登場し、普通にバトルものとして真正面からバチバチ殴り合います。 戦いの似合う主人公のキャラクター性も含めて、とにかく独特の濃差を感じる作品でした。