第17話 桃色

「桃色」

桃の花のようなピンク色。

桃の花は『古事記』や『万葉集』にも登場し、

古くから日本人に親しまれてきた。

色そのものは、桃の花ではなく紅花から抽出される。

ちなみに雛人形を飾る桃の節句が広まったのは、

江戸時代頃からと言われる。

(引用)


リビングには大きな雛人形を飾る妻と母、

そして瞳を輝かせながら叔母に着付けをされる娘

僕は何度もシャッターを切る


縁側には初孫の晴れ姿を待つ父、

父の背中は昔より小さく見えたが

桃の花を眺める姿は昔と変わらない背中だった


「じいじ〜」


振り返ると桃色の着物を纏う今日の主役がいた


我が家は今日、家全体が桃色に染まっていた


C:0 M:55 Y:25 K:0

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