第11話 臙脂(えんじ)
「臙脂(えんじ)」
濃い赤色全般を指して広く使われる色名。
「臙」は中国の「燕」という古代国家で使われていた赤色に
由来すると言われているが、当時の染料が何だったかは
はっきりとわかっていない。
人口染料が普及し、発色の良い赤色が登場した明治期に流行した。
(引用)
「あら、貴方お帰りなさい。」
「あぁ、ただいま。」
朝から出かけていた夫が帰ってきた
「…今夜久しぶりに外で食べないか?」
「たまにはいいですね。そうしましょうか。」
「出かけるまで、ゆっくりしてていいよ。
あとは私がするから。」
夫はいつも私を休ませようとする
結婚してすぐの頃も大概だったけれど
より甘やかされている気がするのよね
クローゼットを開けると、見慣れない袋が一つ
”君のために”
袋を開けると、エレガントな臙脂色のドレスが
サイズもぴったり。
「とても似合ってるよ。」
「まぁ、貴方ありがとう。」
「仕上げにこれを。」
夫は私の後ろに立って、私の首にネックレスをかけた
「これからもよろしくね。」
年甲斐もない老夫婦になってしまったけど
貴方と繋いだ手はそのままでもいいかしら?
C:0 M:80 Y:52 K:30
#9f3b42
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます