第10話 深緋

「深緋(こきひ)」

紫がかった深みのある赤色で、

深と書いて「こき」と読む。

茜草(茜根)と紫根を混ぜることで

深い色味を出すことができる。


平安時代の施行細則「延喜式」にも登場する

古い色名で紫に次いで

高い位の役人の装束の色とされていた。

(引用)


「若いのにそんな色の着物を着るの?」


よくそんなことを言われる


だけど、落ち着いた深みのあるこの色は

新年の挨拶をする時に持ってこいの色だと思う


祖母から母へ

母から私へと継ぐこの着物は

あと何世代繋ぐんだろう


「おばあちゃん、

新年明けましておめでとうございます。」


「今年も似合ってるよ。」


C:38 M:98 Y:76 K:3

#b2243c

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