未来の話(ジャンヌに分からせられる)
『ゆーーーう♡♡♡』
『辞めてよ、あんた振られたんでしょ?』
『そうだけどハハ、愛なんて何度伝えてもいいだろ?僕に惚れない理由なんて無いんだから』
『私の方が好きだからあなたを振ったよ』
ソファで横並びになり、美男美女の合間に小さく座っている私は両隣から聞こえる声に心配そうに俯く。
周りはドレスコーデをした人達で賑わい、ピアノや演奏が流れている。目の前にはアルコールが入っているであろう…おしゃれなカクテル。見上げると7mもあるのではないかと言う高い天井。大理石で作られているホールにはいくつかソファやテーブルが並び、多くの人で賑わっている。その中でもVIPと呼ばれる一段高い広場のはじの方に2人に囲まれ座っているのが私だ。
私はまだ未成年なので飲めないが、隣の2人はシャンパングラスを片手に水のように優雅に大量に呑んでいる。ガラスが開くとスタッフの方が優雅に注いでくれるので何倍のんだかも数えられなかった。
広いホールは薄暗く、またピンクの色の照明がされており荘厳ながらネオンの雰囲気がティーンエイジャーらしさを出していた。
腰掛けるソファもまた一流のものなのだろう、黒のシックさは上品かつふかふかで彼等の手が私の腰や肩に回っていなければ埋もれてしまうに違いなかった。
そもそもこの場は何かで行くと、フランとジャンヌの卒業パーティーだ。
お祝いとのことで呼ばれたら参加することになっていた。勿論家族でさえ参加するものではないのだが、彼らの権力で掛け合いなんとこの会場で多分1人しかいない高校生の私が参加という形になった(一応留学生扱いとのこと)
ホール中心ではシックな音楽に合わせて何人かの卒業生が優雅にダンスをしている。
私達はそれを上の回からみながらお酒を嗜んでたのだ…あっ、勿論私はリンゴジュースだお
両隣でしている話を流していると
彼の上の方から声をかけられた
『おう、そのおチビちゃんはどこから攫ってきたんだい?久しぶりだな〜!覚えてるか?俺も合わせて欲しいと何度か言ったんだけどこいつら合わせてくれなかったから本当に久々だよな!』
『あっ、あの時の…?!あっ、久しぶりです』
『おい!名前すら教えてなかったのかよ薄情な奴ら目』
『うるさいなあ、ケビンはどっか行ってよ』
あの時薫ちゃんにゾッコンだったろりこんだ!
彼が話しかけたことによって、両隣の2人が私の肩や腰に回してた手を強くし抱いたので、さらにぎゅっと近くなった。
『さらに小さくなったな?いくつ??』
『まじで興味持たないで!僕たちは優雅な時間を過ごしてるんだ、中々会えないゆーと一緒に入れる時間なんだから邪魔するなよ』
『卒業というのに悲しすぎるだろ!!』
彼はそういいつつ、私達が座っているソファの斜め前の椅子に座った
アルコールを頼んだのと同時に賑やかさがました。
彼とケビンが言い合っている中で、腰に手を回してた何も発してなかった彼女は彼女側の私の手を空いた手でするっと触った
指をなぞるように、一本一本確かめるように…そして薬指の、、付け根をなぞりながら
『ゆーぅ♡…』
ジャンヌやフランが私の事ゆうって呼んでいるのは名前で呼びたいとの事で数年前からゆうと読んでいる。
私は指に意識しないようにケビンの方にやっていた視線を彼女の方に戻した。
一時期長くしていたブロンズのロングな髪は、合わない間にショートカットになっており、卒業式に合わせての耳掛けロング前髪をかきあげたスタイルは本当に女優のようだった。
今日の格好は真っ赤なドレスを着て胸元が大きく空いている。胸に光るネックレスは私があげた小粒なダイヤ。髪が耳にかかっている事で見えるいくつか空いた穴は本当にセクシーだった。
私が彼女の方を向いた事により、彼女は無表情から本当に慈しんだ爽やかな笑顔で目をなくし私の肩にもたれかかるように唇を肩に落とした。
私も実は…今更だけど…
ドレスコーデしている。片方の肩が全て見えるシンプルなブラックなドレスだ。
星空のようにいくつか散りばめられた光はダイアモンド…彼女らが用意したものでサイズもぴったりなのが驚いたよね。
2人が話すのに夢中になっている中、彼女は暗闇の中そっと私の肩に顔を擦り寄せる。
お酒の強そうな彼女が酔っているのは思えないが、酔って熱を覚ますかのような暑さを少し冷えた肩が受けていた。
キャンッ
彼女の腰に回した手が、指先を動かし思わず声を上げる
私の声を受けてフランが私の真っ赤な顔を見る
私が真っ赤な顔の理由は急にびっくりして変な声が出ちゃったからだ。
私の方をみた彼は、思わず真っ赤に固まる私のことを蕩けそうな顔で見つめ、その美しい青色でのぞいてきた。
ギュッ
すると彼女の方が腰に回していた手を上に上げ、逆側から私のほっぺを押さえ彼女のほうにむかせる…!
そして彼女の方を向いた瞬間っ、ジャンヌのおでこがおでこに近寄り…っ、1cmもないぐらいの距離で彼女と見つめ合う
私の後ろでムゥとした感じで彼が何かを話そうとした時
パチンッ
と音がした
するとっ、フランの方から女性の声がした
『お二人とも良ければ一曲踊ってくださらない?』
フランが
『今はいけないッ…アッ』
と声を上げた。そして
『…分かった僕にエスコートさせてくれ』
としぶしぶ声を出したのが聞こえた。
私はんんんんん???と今の状況が何もわからない女だったが、1cm先でのぞいてた目がくしゃっといたずらっこのように笑い、私の耳元に口を寄せた
『彼のことが好きな、立場上断れない相手』
私がそう言われ彼らの歩いた方向を見ると、エスコートしながら踊り場に歩いていくのが見える。映画でしかみた事ないなぁってぼんやり思っていたら、彼女が私の両手を掴んだ。長いほっそりした指が指と指の間に入り。
片方の手を彼女の方に引っ張りながら笑顔で私を見つめる
『邪魔者がいなくなったね、好きだよ、ゆー♡』
好意を寄せてもらっているのは知っていた。しかし、今の今までこんなにも出してきたのはまじめてだった。身長差も体格さも相待って…食われるって思った
『ジャンヌ、っ、知らなかったっ!私の事をこんなに好きでいてくれてたなんて、
私も…!
最高の友達だと思っているよ』
彼女の笑みが消えた。
パチンッ
・・
また彼女が指を鳴らす
執事のようなスタッフがが準備しておりますと声を私達にかける
彼女は無言で私の手を握ったまま立ち上がり、フロアから出るように奥に進む
________________
手を引かれてついたのはホテルの一室の中でも最上階でラグジュアリーな一室だった。
正直、ここがどう言う施設か分かってなかったが、見える夜景が中心街にいた事を示してくれた。
彼女はまた壮大なソファで隣に座り、準備されていたグラスを一口飲んだあと
私にキスをした
ググゥグ…ハァ
『そらはっ、ねんれいてきに…!』
チュッ…ヌルッ
口には甘みとほんの少しの苦味
キスをされて驚きと共に固く閉ざした目を開けると、サファイアのように透き通った目が私を見つめていた
ハァハァハァッ
『ゆーーー、我慢してたんだけど、私の熱 想いは狂うしいほど熱すぎる。伝える口と受け取らない口があるなら塞いでしまいたいぐらい』
チュッ、チュヌル
、チュ
何度も角度を変えてキスをする
空いた口は何度か塞がる、、
これが色々とダメなことはわかっていた
『ジャ、ジャンヌ、ごめん、、私が悪かった。落ち着いて』
私は手を繋ぎながら押さえつけられている手と逆の手で彼女の口元に手をやり、ガードするように止める
彼女は止まらず手のひらにキスをする。
『ねえ、ジャンヌッ!』
『ダメだよッ、大人にならないと』
『私は今日大人になったわ』
『私が子供だからダメ』
『私の可愛いゆぅと私は距離はないって事?年齢以外の』『だとしたら、貴方の卒業式終わったら結婚したい』
『あなたの隅々まで味わいたい、ここも、ここも。ここも愛したいの』
空いていた手で軽く触られた場所にドキッとする…食べられてしまいそうなほど彼女は甘い色気を出しながら触るから
『わ、わたしは、分からないの…!ジャンヌ…、愛が、まだ分からないの…』
震えた声で本音を吐き出す
彼女はフッと笑い、空いた手を私のお腹の下にあてながら軽くキスをした。
そしてその手でお腹の下の方を少し強く押しながら…
グリグリと押しながら何度も何度も
キスをする
押されている奥の方がキュンキュンと熱くなる
『貴方の持っている熱が、私への想いじゃないのかしら…?ねえゆう…チュッっ、もっと熱くなれるわ私達』
熱さに紛れて出ていた熱い涙が、私は溶けてしまうんだと感じさせた時に、トントンって扉を叩く音がした
彼女がチッと舌打ちをして
『通さないで』
と声をかけたあと、
扉が開き
スマートにスタスタとフランが歩いてきた
『ん、やっぱりな?やると思ったよ』
『抜け駆けして楽しそうだね』
私は、助けてくれた?彼に一声
『水をください…』
とお願いした。熱くなった顔も体も冷ましたくて仕方が無かった。ジワジワと進み出した何かを止めなければいけなかった。
彼女は、残念とベロでぺろっと唇を舐め、爽やかに、今日1番可愛い笑顔で笑った。
『これからの楽しみが増えたわ』と
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【恋は自由】
男女なんて、年齢なんて、立場なんて、国籍なんて関係ないわ。だって愛してしまったんだもの。
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ねえ!!!お父さん!ジャンヌにたのまれごとしたでしょ!!?
どうしたフラン楽しんでるか?
そんな呑気な話じゃないから、いま妹はどこ?
心配するなよ、女子会するって言ってたんだ。
ジャンヌだって大人だ!!!
心配してるのはその友達!!はやく場所教えて!本当に!!!
冷静になりなさい、何を焦る要素があるんだ
可愛い娘の恋愛をもう聞きたいの?
なに?!男といるのか!?場所は◯◯
まて、だれといるん…
ごめん!ありがとう!迎えにいってくる!
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