未来の話(イドちゃんに分からせられる)

『私アイドル引退します!!』





ドーム行われた引退ライブは、何万人もの視線が注がれている彼女の言葉を待つ



 デビューから13年-


25歳の誕生日まで、恋愛の浮いた話もなく、ファンの為だけに努力を続けデビューから一度もトップの座を譲らなかった。

ドラマやラジオ、芸能界という戦場で戦い抜いた。



私、東谷優は数年前に芸能界から離れ、たまに特集や友達紹介などでちょっと出るぐらいになってた。


そんな私がどこにいるかと言うと、










舞台裏だ









あの最初の衝撃的な出会いから、イドちゃんとは仲良くさせてもらってて、

今日は引退を最後まで見守ってての事から舞台裏で応援してたのだ。

涙が止まらない。なう。






『…な私、最後に報告したい人がいます!』




ざわざわざわ




ってちょっと感情に浸ってたら、舞台の方がざわついてる

ちょっと覗いてみると目の前に何故かイドちゃんがいた




えっ、イドちゃん!

舞台どうしたの????



いいから来て!!!!!





最初の出会いとは逆に、私が急に手を引かれて目を丸くする





手を引いて2人で舞台の中心を走り

センターに準備されている観客の中心にある舞台へ登る





『私!さっきも言ったけどみんなに最後だから報告したい事があるの!!!!』



ザワザワ

エエ、イドユウジャントオトイ

イヤッ、オレハサイショカラユウイドハダ!

カワイイ、ユウチャン、グスッ、サイゴニナンテサプライズ

ザワザワ、グスッ



『私、ゆうちゃんが好き!皆んなに報告したかったの!最後までみんなのアイドルだったから、終わったら絶対に報告しようと思ってた!』



みんな祝福してくれるかな!!




うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!

きゃぁぁぁ!!!!!!!!!!!!

イドユウ!イドユウ!ーー!!!!!!!!!




『ゆうちゃん、待たせてごめんね♡』





そういうと、最後に相応しい白色のウェディング衣装のようなドレスを着たイドちゃんは指輪を取り出した




イドユウコールが鳴り止まない歓声の中、空気に耐えきれず驚いた顔で左手を差し出す

色々サプライズでされすぎて驚く、

最後までエンターテイナーだなと少しイドちゃんに対しての尊敬とふとしたいつも驚かせてくるお姉ちゃんの事を思い出し笑ってしまった



イドちゃんは震える手で私の薬指に指輪をはめて

やっとだ…と小さく呟く




そして、私の左手に指を絡ませながらイドちゃんの腰に手を少し吐き、開いている右手で私の肩、首に手を回す。

そして、




会場のいつの間にか変わっていたキスコールに合わせて、キスをした






マウスタァマウス!!?!

アイドル精神豊富すぎない???!?!

とびっくりしながらキスされたものだから恥ずかしくなって目を瞑る









キスコールは鳴り止まず、ちょっと長くない??

と思いながら、暫くキスし続けた







その後帰宅してベットに着くまで何も覚えていない

イドちゃんは最初の日だから一緒にいたかったと言いつつ、これまでお世話になった事務所や仲間のアイドルと打ち合わせに行かれてた

お父さんも行ったらしい



携帯を見ると友達から着信やら電話やらいくつか来てたけど、今日はそれどころじゃなくて何も考えられなくて睡眠に入った







  


_____深夜3時すぎ







イドちゃん!本当におめでとう!

うちの娘とキスをしていたのは驚いたが、いやもうなんと言うか、なんともいえないのだが、

とはいえ、今日はめでたい日だ!

お疲れ様!!




東谷さん、本当に今までありがとうございます!とはいえ、アイドルが終わっただけでこれからも芸能界としてはお世話になります。

今日は少し酔っ払ってしまってすみません。

帰れなくなってしまったところ、声かけてもらってよかったです!

ゆうちゃんをびっくりさせる事が好きなので、今日はゆうちゃんのベットお借りしますね




本当にイドちゃんはゆうの事が好きだなあ

お姉ちゃんらしさが今日は全くないな笑



お母さん!遅くなってしまってすまない、替えの下着やお風呂の場所案内してあげて

ゆうの部屋は左から2番目だよ




ありがとうございます!

急なお伺い申し訳ございません。

本日はお世話になります。





荷物を先におきますと一言伝えてから、左から2番目の扉に入る。扉の前には可愛い看板にゆうと書いてある。

小学生の頃からずっと使ってるんだと可愛い気持ちになる


入ると真っ暗な部屋だが、カーテンが少し開いており月灯から中の様子は結構見える状態だった。

布団に綺麗な姿勢で寝ているゆうちゃんは、今日の事が本当にあったのかなって思うぐらいいつも通りにスヤスヤと寝ている。

そんなゆうちゃんの寝ているベットの横に腰掛け、可愛いゆうちゃんの唇をなぞる…




私達、結婚しちゃったね 

ゆうちゃんはテレビ上手く利用するから、あの状況だったらさ、断らないってわかってたんだ。


悪いお姉ちゃんでごめんね、

でも私が明日から幸せにしてあげるからね

おでこに、鼻に、唇にキスをする

そして胸元とパジャマが少しはだけた肌にキスをする

今日の緊張にしていた私の指輪をはめる指先のように赤く染まった肌に変わった事が幸せを感じる


ああ、明日からも幸せだなあ

貴方と出会えて、貴方の事を考え続けた時間、やり通した事、とても幸せだよ














__________________


【恋は我慢】

最後に勝つのは私だよ




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