【1ターン目 終了】
全員が投函を済ませ、カウントダウンが0を示すと密室にブザーが響いた。
天井の電光掲示板には【王】【祈祷師】【市民】【市民】【市民】【奴隷】【奴隷】と、ピラミッド状に表示されている。
【神】が表示されていないのは、コマンドがないからだろう。
続いて、アナウンスが機械的に流れる。
その場にいたほとんどの人間の、予想を裏切る結果だった。
コマンドは序列が上のものから発動する。
『【王】が【市民】に『ほどこし』を与えました。成功です』
ピラミッドの中の【市民】が1つ、上にスライドし、【祈祷師】が2つになった。
宮沢は武藤の熱弁が嘘ではない事を、直感で悟っていた。王である彼女には、武藤を祈祷師にするのが最善の策だったのだ。
だからハガキに『武藤に ほどこし』と記入して投函した。
アナウンスが続く
『【祈祷師】が【市民】に『呪詛』を唱えました。しかし、不発です』
『【市民】が『団結』を企てました。しかし、不発です』
『【市民】が『団結』を企てました。しかし、不発です』
『【市民】が『団結』を企てました。しかし、不発です』
『【奴隷】が『略奪』を試みました。しかし、不発です』
『【奴隷】が『略奪』を試みました。しかし、不発です』
『それでは、皆さまこれより【儀式】を行います。名前を呼ばれた方から順に封筒を持って【祭壇の裏】にお越しください』
名前を呼ばれた者が、卓から死角になっているコンクリートの塊、その裏に向かうと、スライド式の扉があった。
一名を除いて、その事を知るだけで【儀式】は終わった。
ただ1人、武藤だけは、その扉を開ける事が出来た。
中には、黒い封筒が有り、中には【祈祷師のハガキが9枚】入っていた。
武藤は、持っていた封筒を、用意されていたものと入れ替えると、自分の席についた。
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