1ターン目 島尾(奴隷)②
うまくいった。
【偽物の神】として振る舞う事で、『確証はないけど、神かもしれない』と皆が思う。
神には基本、どんなコマンドを向けてもなんのメリットもない。何が起こるかさえ、ルールにない。まさに『触らぬ神に祟りなし』だ。
本当はもう少し、時間がかかると思っていたけど、武藤君だっけ。
少なくとも君は【市民】だ。悪いけど、その席、貰うよ。
アナウンスが流れる。
『1ターン目。開始まで残り5分です。投函を済ませていない方は速やかに、、、』
俺以外が、未だ投函をしていない。
場は俺を含めて【全員が市民だ】と大混乱だ。
そんな中、予想外の事が起きた。
花田という男が「自分が神だ」と言い出したのだ。
曰く「自分はもともと、命を捨てようとしていた」だの「自分にむけて【冒涜】してほしい」だの。
知った事じゃない。知った事じゃないが。
わざわざ、何のメリットもない誘導を、失敗すれば何が起こるか分からない『天罰』が起きる様な行動をするんだから。
お前が【本物の神】なんだろうよ。
そして次に起こる事は、大多数の人間が
「お前が投函を済ませているせいで」
「1ターン目に冒涜が成立しないじゃないか」
と言いたげな、恨めしそうな目で俺を見る事だった。
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