【法定速度を守ります】トーカ、練馬に立つ【The NERIMA Delivery Simulator】
白い空間の中に、赤い大きなリボンを頭の後ろに下げた少女が一人。
「こんにちは、人類。彩羽根トーカです!」
コメント:こんにちは!
コメント:こん
コメント:こんにちは~
コメント:はっ?新衣装だが?
コメント:めっちゃ走りそうな制服
衣装はいつもの服装ではなく、ピンクと白の縞シャツだった。
「今日はですね、ゲームですよゲーム。ゲームをやります! そう! ガブガブゲームスの新作! VR対応の!」
バン、とゲームのタイトル画面を映す。オンボロトラックが中心にある絵。
「『The NERIMA Delivery Simulator』です!」
コメント:ネリトラ!
コメント:やっぱりね
コメント:待ってた
コメント:ガブゲー大好きトーカちゃん
コメント:最近は他の会社のもやってるだろ
コメント:ネリトラとか期待しかないwwwww
コメント:今回はアップ遅かったな
コメント:横転期待
「いやーこれはね、ぶっちゃけて言うと和製『Euro Truck Simulator』なんですけど、Euroが欧州を舞台に長距離トラックを運転するゲームなのに対して、これはいかにも日本的! っていう感じなアレンジなんですよね」
コメント:へー
コメント:Euroは町が狭い印象
コメント:Euroも好きだよ
コメント:初めて見るゲームだ
「プレイヤーはデリバリープロバイダー、つまり荷物の配送センターに勤める運転手さんになって、個人のお客さん宅に荷物を届けていくゲームなんですね。そして舞台がタイトルの通り、練馬! 日本の東京の練馬区! 練馬区をリアルスケールに再現したステージ!」
コメント:練馬!
コメント:どうして練馬を舞台に選んだんだ……
コメント:あんな大根しかない23区の面汚しを……
コメント:ほぼ埼玉の練馬を……
コメント:練馬に対する風当たりが強くて草
コメント:地下鉄通って便利になったろ!!
コメント:完全リアルスケールのドライビングゲームは地味にすごいよ。練馬だけど
「いやー、これすごいことですよね。面積的にもすごいんですよ。約48平方kmですからね、練馬区。このサイズの舞台のオープンワールドのゲームって、本当に巨大プロジェクトですよ。ゼルダの最新作が約75平方kmですけど、広大な大地の75平方kmと、東京24区の48平方kmじゃ密度が段違いですからね」
コメント:マジで
コメント:23区の中で5番目に広い練馬だぞ
コメント:むしろゼルダって練馬の1.5倍しかないんだ……
コメント:ハイラル王国に負ける練馬
コメント:まあTDUの時点で1600平方キロだしそこまででも
「まあとはいえね、完全再現ってわけじゃないんです。ほらこれ個人の家に配達しにいくゲームじゃないですか? だから現実と同じ配置じゃマズいってことで、こう……地図があるじゃないですか」
トーカはGoogleMapと、ゲーム内の地図を並べる。
「道路や線路なんかの交通関連は完全再現されてるんです。で、この区画ですね。現実はこう14軒の家があるんですけど、ゲーム内では」
両方の地図をぐっと拡大する。現実とゲーム内で、明らかに家の配置が異なった。
「はい、えーと10軒になってますね。このように全然数も配置も違うようになるんですよ。家屋の配置はプロシージャル生成なのでゲームを起動するごとに違う区割りになるということです。ここは住宅地って設定がされているから、自動生成された家やアパートが配置されるんですね。商業施設って設定の区画だと、スーパーとか個人商店が並ぶ感じです。つまり、君だけの練馬区を作ろう! ゲームでもあるわけですね」
コメント:なるほどね
コメント:現実と同じ家の配置だとクレームとかなあ……
コメント:GoogleMapとかストリートビューの公開時のことを考えるとね
コメント:プロシージャル生成なんだ
コメント:よくできてるよ自動生成。街並みがそれっぽく感じる
コメント:俺だけの練馬区……いや、いらないな……
「いくつかのランドマークは許可を取って現実を再現しているらしいので、そこを探索するだけでも楽しいゲームかもしれません! ……配達員にその余裕があればですが!」
コメント:アッハイ
コメント:ないんだよなあ
コメント:いや一応ドライブモードあるからね?
コメント:超絶ブラックの印象しかない
コメント:としまえん行っておきたいな……
コメント:壁しか見えないぞ
「いやー、これだけでもワクワクしてきますね、人類? 私もリリースをとっても楽しみにしていました! ところで……」
トーカは、ずいっとカメラに寄る。
「人類。せっかく楽しむなら、最高の環境が必要だと思いませんか?」
コメント:?
コメント:何?
コメント:どゆこと?
「私はね、常々思っていたんですよ。こういうシミュレーター系のドライビングゲームで……ハンドルコントローラーを使っても……満たされないって」
トーカは、グッと胸の前で手を握り、叫ぶ。
「ウインカーを! ヘッドライトを! ワイパーを! 操作する棒が足りないって!」
コメント:草
コメント:棒wwww
コメント:ウインカーレバーねw
コメント:レースゲームにそういうの要らないし、作らないよなあ
「こうね……探しても売ってないんですよね、そういうハンドルコントローラー。こうやってバーチャル内には運転席を再現したんですけど」
トーカは背後に隠していたものを映す。そこには車の運転席が再現されていた。
「こう……やっぱり物足りないですよね、人類? 何がとは言いませんが。ええ。つまりですよ」
トーカは──叫ぶ。
「DO!」
ハンドルコントローラーやレバー、ハンドルなどが並んだ写真。
「IT!」
それらを分解して配線している途中の写真。
「YOURSELF!」
そして──背後にあった運転席と同等のものが組みあがっている写真。
コメント:wwwww
コメント:突然の実写
コメント:実写とかレアだな
コメント:DIY!
コメント:工作配信してくれ……!
「はい! というわけでどういうわけかね、謎のパワーにより操作性が向上しました!」
コメント:謎のパワー(物理)
コメント:スタッフ乙
コメント:これ俺も欲しい
コメント:トーカちゃんは器用だなあ
「特にこだわったのはね、あのー主人公の車がふる~い幌付きのポンコツ軽トラックなんですよ。なのでね、窓がパワーウィンドウじゃなくて、レギュレーターハンドルなんです、手巻き式の。ということでそれも再現してみました!」
コメント:ハンドル……?
コメント:うわなっつ
コメント:これ今の若者は知らんだろwwwwww
コメント:これ何に使うの
コメント:草
コメント:さすが昭和おばさんだな
コメント:昔タクシーで使った気がする……
「さあ準備は万全ですよ、人類! さっそくお仕事を開始しましょう!」
背後の運転席に乗り込み、トーカはゲームを開始する。
「はい、ということでゲーム開始です。いきなり車内からスタートですね。このゲームのコアは運転と配達ということで、荷物の詰め込み作業はカットされているんです」
コメント:いいなぁ
コメント:楽過ぎない?
コメント:仕分けと積み込みも実装してくれー!
「ほら見てください人類! ハンドルを回すと窓が開くんですよ!」
トーカはドアについた小さなハンドルをくるくると回す。
「いや~、昔の車って大変ですね、人類。ちなみに運転操作についてはどういうわけかこのポンコツでもオートマが選択できますので、ご安心ください。私はもちろんマニュアル操作です!」
コメント:えぇ、ああやって開くものなの……大変過ぎない?
コメント:そうだよ
コメント:もちろんとは
コメント:お、マニュアルか
コメント:トーカちゃん免許持ってるのかな?
コメント:バーチャルに免許はいらんやろ
「さて配達先がゲーム内のスマホにリストされているので、まずそれをチェックですね。あ、ちなみに配達件数は難易度によって変化します! 最初のおすすめは10件で終わる『ウルトラホワイト』だそうです。練馬区内の1地区を担当するモードで、だいたい1時間ちょっとで終わるとか。ゲーム的な調整もされているそうなので、安心ですね!」
コメント:ほう
コメント:ウルトラホワイトでも結構な時間かかるぞ
コメント:リアルスケールだからなあ
コメント:端から端まで移動するだけで3-40分かかる
「というわけで『ウルトラブラック』で挑戦したいと思います」
コメント:はい
コメント:というわけで
コメント:またかwwwww
コメント:い つ も の
「ウルトラブラックは、複数の配送センターを渡り歩き、バーチャル練馬全域で1日100件の配達を目指すチャレンジモードですね!」
コメント:100とか行けるの?
コメント:現実では1地区しか担当しないけど、それ以上の数やってるからたぶん?
コメント:複数の配送所行くからなあ
コメント:というか8時間以上かかるんですよねこのモード
コメント:ネリトラ耐久配信してくれてもいいのよ?
「まずこの配送所で受け取った13件の荷物が……えーといくつか時間指定がありますね。これこれこれは後回し。残りをマップ上で順番指定して、ナビゲーションスタート!」
トーカが手元を操作すると、音声が流れる。
『案内を開始いたしますわ。交通ルールを守って運転してくださいね?』
「ハァァー! 聞きましたか! これ、ナビの声! 神望リリアちゃんですよ! リリアちゃんにナビしてもらえるのは『The NERIMA Delivery Simulator』だけ! バイナウ!」
コメント:買います!
コメント:ナビマジで嬉しい
コメント:現実で出してくれ……!
コメント:神ゲーですわ
コメント:俺を導いてくれリリアちゃん……
「というわけでギアをニュートラルに入れて、クラッチを踏んで、エンジンかけて……あ、車のキーを回す動作をエンジンスタートに割り当ててます! んんっ……なかなか……かからない……ポンコツですねえ! よしかかった!」
コメント:草
コメント:難しそう
コメント:エンジンはよかかれ
コメント:もっとマシな車をくれwwww
「ブレーキ踏んで、ギアを1速、サイドブレーキを──レバー式ですよ人類! サイドブレーキを解除して、はい発進!」
エンジンがうなりを上げて、車が走り始める。
「いやーリアルですね。でもオートマならスッと行くのでご安心ください。それよりどうですかこの街並み!」
窓の外を映すトーカ。そこに映る家屋は──わりとのっぺりしていた。
「……うん、まあ個々の家のね、ディテールはちょっと薄いですが! 面白さの核はそこではないので、それっぽく見えれば大丈夫!」
コメント:積み木かな?
コメント:おもちゃ感
コメント:まあ降りて配達してる時ぐらいしかしっかり見ないし
コメント:遠景はそれっぽいからいいでしょ
「さてさて最初の目的地が近いですよ人類。道路の端に寄せて停車して、と。車から降りて、荷台の後ろに行くと荷物を手に持てます。ミニマップで示されているお家はあそこですね。インターホンをプッシュ!」
ピンポーン。………。
「……出てきませんね。不在かな? 念のためもう一回。うーん、じゃあ不在連絡票を投函──って今出てきた!」
ガチャリ、とドアが開いてピクトグラムのような人間が現れる。
コメント:いや草
コメント:お客様に個性は不要!
コメント:この辺低予算感ある
コメント:低予算で48平方キロはやらんが?
「まあまあ、受け取っていただけるだけマシってものですよ人類。はいハンコ押してもらって。ありがとうございましたー! さあ次にいきましょう!」
トーカはトラックに戻り、エンジンをかけなおして発進する。
「いやー人類、どうですかこの、道を曲がるときにウインカーレバーを操作してウインカーを出せるっていう気分は! 私は最高ですよ!」
コメント:いいなあ
コメント:やりたい
コメント:いや普通に車運転したら?
コメント:ゲームでできるからいいんだよ!
『まもなく目的地周辺ですわ』
「車を止めて、と。えーと、うわー4階か。このゲーム、7階ぐらいまでの古いマンションだとエレベーターない場合があるんですよね。えーと共用部がここで……エレベーターは……ない? ないタイプのマンションだ! 階段ダッシュ!」
コメント:ヒェ
コメント:きっつ
コメント:ぐるぐるぐる
コメント:7階まではエレベーターなくてもいいの?
コメント:厳密には階数じゃなくて高さで決まってる
「いやー現実じゃやりたくないですね人類。インターホンを鳴らして……不在! ここまで来て……ッ! 不在連絡票をシュート! 撤収撤収!」
コメント:俺が配達員ならキレるwwww
コメント:時間指定しろや!
コメント:これはブラック
「はい、めげずに次にいきましょう!」
『この先、交通規制ですわ』
「んんん! 曲がったほうが早い!? てや!」
『あらあら、仕方ありませんね。ルートを変更いたしますわ』
「ごめんねリリアちゃん! 許して!」
コメント:許した
コメント:マジでナビ欲しい……
コメント:交通規制のあるゲーム
コメント:工事で車線減少とかあるぞ
コメント:ひどいときは工事で道が塞がってて徒歩じゃないと届けられないまであるwwww
「よし到着! ここは置き配可! いやー嬉しいですね。置き配、置き配……」
トーカは家の前でキョロキョロと視点を動かす。
「宅配ボックスないですけど? え、これその辺に置いていいんですかね……じゃあドアの横に……あっ、完了になった。いいのか!? 良しとしましょう、次!」
コメント:草
コメント:めっちゃ適当に置いたのにwwwww
コメント:あ、俺んちとそっくりだわ。置き配指定してないのにされる
その後は順調に配達を終えるトーカ──の様子が倍速で流れる。
「はい、というわけで最初の配送センターで預かった荷物のうち、届けられるものは届けたので、次の配送センターに移動します! まあ車外の様子でも見てくださいよ人類。ほらほら、メロン。6つ実ったガスタンクみたいですね」
コメント:逆逆
コメント:でっかいメロンだなあ
コメント:ああ、谷原の。んじゃここ目白通りか
「移動中に話しておきたいんですけど、このゲームもともとは個人製作のゲームなんですよ。学生さんがね、アルバイトの経験を生かして一人で作っていたのをイベントで発表して、そこにガブガブゲームスが声をかけたんだそうです。このあたりの制作秘話が公式サイトに掲載されているので、ぜひ見てみてくださいね!」
コメント:へぇ~
コメント:ブログみた。めっちゃアツい話だったわ
コメント:練馬愛は感じた
コメント:あれで採用するのすげえ社長だよな……
「さー、次の配送センターにそろそろ到着です。窓を開けて、顔を出して後ろを見て……って操作できるのはVRならではですね! よし、ぴったり駐車!」
コメント:うまい!
コメント:上手
コメント:トーカちゃんの助手席に座りたい
「はい駐車するとね、自動で荷物が補充されます。ウルトラブラックとは名ばかりですね! 新しい荷物は13個! マップ上でルートを設定して……よし、出発!」
『案内を開始いたしますわ。交通ルールを守って運転してくださいね?』
ここから倍速でトーカが配達していく様子が流れる。そしてちょっとした長い信号につかまっている場面にて、等速に戻り──
「あ、もう就業時間の半分が過ぎたんですね……半分? あれっ? 40件しか終わってない!?」
コメント:おっ
コメント:間に合わないやつか?
コメント:ヤバいですね
「あ、ちょ、まずいですね。再配達とか時間指定で後ろが詰まってるので……これ100件いけない? 130件狙ってたんですが……うぐぐ……と、とにかく効率化していきましょう!」
コメント:130!?
コメント:いや無理でしょ
コメント:コンプリートはなあ
動画はテンポよく編集される。
「はい到着! 荷物を持ったら不在連絡票を書きながら移動! インターホンをプッシュ! はい5秒で応答ないので連絡票をシュート! 撤収!」
コメント:ちょwwww
コメント:ひどいwwwwww
コメント:あるある……ちょっと遅れて開けたらいないとか
「はい到着! ここは置き配! 宅配ボックスあり──って満杯じゃないですかもうこの上に置いちゃいますよはい撤収!」
コメント:宅配ボックスとは
コメント:これやられたわwwww
コメント:いやちゃんと回収しとけよ
「丁寧に停車してる時間がない! ドリフトからの縦列駐車! よし降車!」
コメント:は?
コメント:うんま
コメント:え、今何が起きたの
コメント:ポンコツ軽トラでドリフト縦列駐車とか草
コメント:すげー、こんなことできるんだこのゲーム
コメント:横転するかと思った
「うううう、もっとスピード出したい……けど、それは配信者的にアウト……ッ! でなくても、ゲーム内でも切符切られちゃいますけどね! ただこのゲーム、パトカーに見られてないと切符切られないというリアルさなので……人類がプレーするときは参考にしてください!」
コメント:草
コメント:ぶっちゃけてて草
コメント:まあ制限速度で走ってると、周りがどんどん追い抜いてくるしなあ
コメント:暴走プレイしてたらパトカーに幅寄せされて停車させられたわw
コメント:パトカーなしモードでやりなさいそういうのは
そして倍速が終わり──
「ようし、99件目! これは就業時間内に終わるやつですね!」
トーカがこぶしを握りながら車に乗り込む。
「最後は、おっと、ここが近い──ってあのエレベーターないマンションだ!? 再配達依頼来てるのでここでフィニッシュですね!」
コメント:おお!
コメント:いけるか!?
コメント:時間内に終わるのこれ!?
コメント:残業かと思ってたが
コメント:残業ありで100件かと思ってた
「さあ夜道を慌てず騒がず行きますよ。ハイビームよし! ちなみにこのゲーム、この手のものには珍しく、危険運転とか違反してくる車いますから気をつけましょうね! ほら対向車ライトつけてなかった!」
コメント:マジだ
コメント:怖ッ
コメント:ウインカーなしで車線変更してくるやつとかいるぞ
コメント:一通逆走してきた車にも出会ったわ
コメント:救急車とか消防車が来ても道譲らないやつも見たぞ
コメント:普通に教習所のシミュレーターとして使えるのでは……?
コメント:いうて通行人はいないからな
コメント:自転車もないし
コメント:現実はこれよりハードなのよな
コメント:というかこれだけ長時間やってて事故らないのすげーな
コメント:ネリトラ耐久配信は大抵、後半に事故ってる印象ある
コメント:事故るとめんどいんだよな……車止めて警察呼ばないといけないっていう……
『まもなく目的地周辺ですわ』
「車を止めて。よし四階まで階段ダッシュ! ピンポンお荷物ですよー! ピンポンピンポーン!」
階段をダッシュして駆け上がったトーカは、インターホンを連打する。
──が。
「……でない……また不在ッ……!」
コメント:草
コメント:おい!
コメント:受け取れる時間に再配達依頼しろwwwwwww
コメント:俺が配達員ならキレてる
コメント:配達員さん本当にお疲れ様です……
「まあこの時点の不在連絡票は、もう翌日以降しか指定できないので、ゲーム的にはクリア件数に含まれるんですけど……最後が不在というのは……デリバリー業者の現実ッ……てやつなんでしょうか」
コメント:悲しい
コメント:お前らの送料無料のためにがんばってるんやぞ
コメント:実際送料無料ってよく考えたら頭おかしいよな……
「というわけで、ウルトラブラックチャレンジは、スコア100件で終了です! まあ……」
マンションから降りたトーカは、トラックの後ろに立ち荷台を表示させる。
そこには、山積みになっている段ボール箱。
「ここに積んでいるね……残り30件を配達しないと、現実では帰れないんでしょうね……」
コメント:はい
コメント:うわぁ……
コメント:残業ですね
コメント:配達業者に感謝の念を覚えるゲーム
「体を壊さないでくださいよ、人類。それではまた、次の動画で!」
コメント:お疲れさまです!
コメント:次も期待
コメント:また!
コメント:アプデ予定にあるピザ宅配モードやりたいんだよなあ
コメント:なんか嬉しかった。ありがとう
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