エピローグ
第41話 2016年 神望リリア
神望リリア 単語
ジンボウリリア
神望リリアとは、株式会社ガブガブイリアルに所属するバーチャルYouTuberである。
|皆さまを導く概要ですわ_____
後述する神望リエルの姉として登場した、ガブガブイリアルの二代目イメージキャラクター。ワンピース姿のお嬢様。モチーフは大きな三つ編みから分かるように-エビ-天使。使役するイヌビス(後述)と共に、自社開発したVRSNSバーチャルラウンジを用いてYouTubeで配信活動中。ファンの通称は迷い子。バーチャルYouTuber四天王の一人。
|神望リエルは妹ですわね_____
もともとガブガブイリアルは、シンデレラスペースという-バーチャルラウンジより恥ずかしい-名前の独自の配信プラットフォームを運営していた。その初代イメージキャラクターが神望リエルである。しかしながらあまりに集客できず視聴者数も伸びなかったため、シンデレラスペースは閉鎖、神望リエルもお役御免となった。
その後広報活動をYouTubeに移し、リエルの3Dモデルに-エビ-三つ編みを足し服装をワンピースに、釣り目から垂れ目へと変更したのがリリアになる。後から生まれたほうが姉とはこれいかに(なおリエルとリリアの中の人は別)。
|パーソナルですわ_____
2015年9月23日にYoutubeにチャンネルを開設、活動開始。当初はYouTuber的な活動が多く、イヌビスと共にゲーム実況などを行っていた。ちょっとSっ気のあるだけで、事務的に配信をこなすふくよかなお姉さん――当初の印象は誰もがそんな感じだったが……
|おしゃべリリア?面白いですわね_____
自社ソフトであるバーチャルラウンジの広報大使を開始してから、そのおしゃべり好きの本性を見せるようになる。初生放送では視聴者との雑談に夢中になり、あやうく宣伝を忘れかけた。以降雑談生放送が活動の中心となっていく。ゲーム実況回でも高難易度に心が折れ、イヌビスに操作を任せて雑談に興じることもあった(流石に反省したのか以降はイヌビスをラジコン操作するときはあらかじめ告知している)。
雑談内容は幅広く、特に経済方面に強い。新聞の読み比べが趣味で、毎朝必ず読む時間を確保しているとのこと。株にも手を出しているそうだが、詳しい投資内容は乙女の秘密。またVtuber活動を始めるまでは映画やドラマをよく見ていたとのこと。金ローやアマプラを用いた同時視聴配信をよく行い、その中でいろいろな俳優に関するトリビアを披露してくれる。
特技はヴァイオリンの演奏。逆に苦手なのは歌とお絵かきとのこと。あとホラーゲーム(本人は絶対に認めないが)。話から察するに料理スキルも期待できない。
|バーチャルラウンジ広報大使ですわ_____
自社開発のバーチャルラウンジを使って活動を行う。隙あらば広告していくスタイル。バーチャルラウンジの初お披露目の際は、バーチャルぽちゃロリドラゴン皇女Youtuberおじさんとコラボし、その可能性を二人で証明した。
またベータ版のバーチャルラウンジをニコニコ超会議2016に出展し体験会を開いた際は、飛び入りで同じバーチャルYouTuberの彩羽根トーカが参加。二人で体験者をもてなした。
その後バーチャルラウンジが正式リリースされると、クラウドファンディングのリワードとして約束していたファーストライブを開催する。
|ファーストライブ?歌うとは言っていませんわ_____
歌が苦手なのに(ライブ当日までそのことは言っていなかった)ライブをすることになったリリア。世界初のVRライブということで注目度も高かったこのイベント、リリアは3曲で乗り切った。たったの3曲と思うかもしれないが、リリアちゃんの微笑ましい初生歌、リリアちゃん初披露のヴァイオリンソロ、そして彩羽根トーカからプレゼントされたオリジナルソングの初披露ともなれば、文句を言う迷い子はいなかった。特にトーカによる楽曲提供はこれが初めてで、二人の強い関係性を感じる。
|イヌビスはしもべのようなものですわね_____
包帯を巻いた犬の生首のようなマスコットキャラクター。宙に浮いて包帯を手足のように扱う。偉そうな態度を取るが、基本的にリリアには逆らえない(やり返すことも稀によくある)。包帯を巻いているがミイラではない。エジプトの神アヌビスとも特に関係はないとのこと。
その口ぶりからガブガブイリアルでもそれなりの権限を持っているようだし、なんなら企業のカンファレンスによく似たリーゼントっぽい髪型でよく似た声の代表取締役が出てくることがあるが、その正体とは決して関係ない。
ゲームの腕前はそこそこうまくなんでもそつなくこなす。歌もうまい。どうして犬に甘んじているのか、たぶん性癖ry
|関連項目ですわ_____
株式会社ガブガブゲームス(ガブガブイリアルの親会社)
株式会社ガブガブイリアル
バーチャルラウンジ
バーチャルYouTuber四天王
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◇ ◇ ◇
【2016年 ラトナ・アンゴドの視点】
「おい、ラトナ!」
社内のリフレッシュルームでお茶をしながら休憩していると、エジプト男がリーゼントを揺らして飛び込んできました。品のないことですね。
「わたくしは休憩中ですよ」
「役員に休憩もクソもあるか」
「まあ、下品な」
「そんなことを言っていられるのも今のうちだ。オレは気づいたのだ! 知らんだろう、キサマ」
カリームはスマホを振り回して言います。
「彩羽根トーカは……テルネだという事実に! ハスムカイテルネ! 我が妻!」
「存じておりますが? あと妻ではないでしょう」
「……は?」
固まっていますわね。
「声を聞けば分かるでしょうに、何をいまさら。どうやって知ったんです?」
「……ミチノサキライブのアーカイブが、今日で期限だから見返していて……最後のサキとトーカが友達になるシーンは毎度泣いてしまうのだが、よくよく聞いたら、あれはテルネとヴァレリーじゃないかと……」
「ようやくですか。よく気づきませんでしたね?」
「……ダメ絶対音感には自信があったが、口調も態度も全く違うし……」
まあ、あのトーカを見てテルネさんだと思えるのは、多少でも素に触れているわたくしたちぐらいでしょうね。他じゃまったくああいう一面は見せていませんでしたし。
「というか、そもそも『ねっ、テルネ!』と呼び掛けていたではないですか。『なってるね!』とうまくごまかしていましたが」
「!?」
「えぇ……」
ごまかされすぎでしょう……えぇ……? ピュアですか……? まあ聞き取りづらくはありましたが……えぇ?
「……キサマ、本当に知っていたのか? それならなぜ言わなかった!?」
「聞かれませんでしたし、言う義理もありませんでしたからね」
テルネさんとエジプト男をくっつけても何も面白くないですし。
それにしてもあのテルネさん……いつもむっつりした顔で難しい課題をスラスラと解いていた彼女が、今や彩羽根トーカとして後発のVtuberたちにデレデレとしているところはすごく……よいですね。トーカとテルネさんの比較をするだけでゾクゾクします。
今なら分かります、わたくしが求めていたのは汚れではなく、魂の輝きとやらだったのだと。もちろん、きれいな輝きばかりではないというのもポイントですが。
「それで? 知ったならどうしますか? 昔のように求婚でも? あなた、まだ未婚でしたものね」
「くっ……」
親から相手を紹介されても断り続けてきた根性だけは認めますがね。
「……テルネは、彩羽根トーカだ。つまり世界一のバーチャルYouTuberということになる」
「そうなりますね」
「――負けたままの状態で求婚などできるわけがないだろうが! テルネを嫁に迎えるのは、テルネよりも偉大な男になってからだ!」
……立派なことですけど、では学生時代は何をもって勝ったと思っていたのでしょうね?
「オレは勝たねばならん。だから、ラトナよ。貴様が、リリアがトーカの登録者数を追い抜くんだ」
「なぜそこでわたくしが?」
「キサマを運営する経営者として勝つ。そしてトーカも買収してみせる」
なるほど。まあこの男がバーチャルYouTuberとして同じ土俵で戦うよりは勝ち目がありそうですね。なんたって今のアバターは犬ですし。
「それで? 具体的にどうやってトーカに勝つつもりですか?」
「海外展開だ。貴様はインドネシア語と福建語が使えるだろう。そっち方面のオタクカルチャーを攻める。もちろん今のリリアがあるのは日本のファンのおかげだから、メインは日本での活動をする形で……――」
カリームは計画を語り始めます。まあまあいいのではないでしょうか? この程度のこともできないのでは投資した意味がありませんからね。
……しかしこの男は、相手が誰だか忘れているのではないでしょうか? テルネさんはわたくし以上のマルチリンガルですよ?
「バーチャルラウンジもアップデートしていくし、本業のゲームスの方もまだまだアイディアはある。フハハハ、待っていろテルネ! いやトーカ! キサマを嫁に迎えるのはこのオレだ!」
そう、うまくいけばいいですわね。
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