第29話 2015年 実質コラボ

【2015年12月14日】


「実質コラボじゃね?」


 俺はYouTubeのおすすめ動画欄に並ぶサムネイルをスクショで保存して言った。拡散しよ。


「実質、ってどういうこと?」

「いや並んで表示されてるし、内容も似たようなやつだしさ」


 俺の動画と、バーチャルぽちゃロリドラゴン皇女Youtuberおじさんのドラたまさんの動画が、おすすめ動画の項目に並んで表示されていた。

 内容はふたりとも、来年発売されるVR機器について。


『あの、今しかないと思うんで』


 動画で必死に説明するぽちゃロリ。


『おr――我が注目されてるのはほんと今しかないと思うので、今のうちに、紹介しておきたいものがあって。それがこのVRのヘッドセットです。Oculus Riftっていいます。あのーこれをかぶると、バーチャルリアリティが体験できるっていうか、我ぇ……が、立体的にね、見れるようになるんですよ。これってすごい機械で、そのー立体視とかそういうのより没入感がすごくて、すごい……のだぞ。あの、身の丈に合わずに、開発者版のDK2ってやつを買ったんですが、ほんとこう……すごいのでぇ……』


 早口におじさんが必死に説明する姿はもうなんていうか。


「はあ、おじさんがかわいい。必死なぽちゃロリさんかわいすぎない? ぶっとい尻尾を抱えて押さえつけて後ろからガンガン犯したいわ……エッチなおじさんがわるいんやぞ……」

「……は? え?」


 俺の独り言を聞いた悪魔が首をひねる。


「……えっと、ついに女性が目覚めたのかな? このおじさんの中の人に抱かれたいってことだよね?」

「気持ち悪いこと言うな。逆だ逆」

「……君が、おじさんを抱く?」

「そうだ。というか中身じゃないぞ。ドラゴン娘のおじさんを、だからな? 私×ぽちゃロリさんな?」

「ええっと……君は女だからね?」

「それな……」


 俺は大きなため息を吐く。


「ほんとさぁ……ほんとお前は気が利かないよ。どうして私を女にしちゃうんだ。バ美肉おじさんたちを屈服させることができないじゃないか」

「? ? ?」

「せめて女じゃなくてふたなりにしてくれたら良かったのにさあ……」

「意味がわからない」

「心の中のち○ち○だけじゃ限界があるんだよ……」

「ごめん、頭が痛い。話題を戻してもらっていい?」


 まったく頭の硬い悪魔だな。


「あー、VRヘッドセットの動画が並んでるだろ。そういう動画内で共演していなくても、似たような内容を揃って出すことを『実質コラボ』というんだ」

「あぁ、そう……ちなみに、そのVRヘッドセットとやらはどうなんだい、売れそうなのかい?」

「難しいだろうな」


 俺は腕を組む。


「前の世界でもこのタイミングで普及とはいかなかった。問題は価格や煩雑さもあるが、なによりそれを乗り越えてまで体験したいと思えるキラーソフトがなかったことだろう」


 サマーレッスンは大きな注目を受けているが、あくまで『他』がないからだろう。幅広いプレイヤー層がやりたくなるようなソフトとは、残念ながら言い難い。俺は前の世界で買ったが。カノジョの方も。それはともかく。


「だからこそ――彩羽根トーカの出番じゃないか?」

「おっ、何か仕掛けるのかい?」

「はっはっは、まだ完成していないけどな」


 プログラミングの才能をもらっても、大きなプロジェクトにはどうしたって時間がかかるからなあ。


「やっぱり音楽系のイベントが伸びると思うんだよな。そういうわけで、VR対応のライブ配信ができるソフトを作ろうと思ってる」


 推しのVtuberが歌い、観客がサイリウムを振るバーチャル空間。


 見たい。俺が見たい。めっちゃ見たい。めっちゃソフト提供する。無料でいい。むしろ俺が金を払うからやってくれ!


「いいねえ、盛り上がるんじゃない?」

「だろう? まあ、まずはソフトを作るところからなんだけどな。作業量的に来年の夏ぐらいには――」

「あ、そうそう。さっき神望リリアの運営からメールがきてたよ。なんかコラボしたいって」

「は!? マ!?」


 リッ、リッリアちゃん!? どどどどうしておじさんとコラボを? エッ?


「ハァ、ハァ……や、やばい、動悸が……」

「えーと、メール見るのやめるかい?」

「み、見る……! 推しからのメールッ! ありがたく読ませていただきますッ!」


 ふう、はあ。えっと、うん、なになに……うへへ……お願い? おじさんになんのお願いかな? おじさんなんでもお願いきいちゃうなぁ~、うぇひ……むう……。


「……コラボのお誘いは嬉しい……嬉しすぎる……身に余る光栄だ……だが」


 ギリギリ、と歯ぎしりする。


「……スタジオに来てその場で一緒に収録……というのは……無理だ……」

「ああ、彩羽根トーカの中の人は秘密だものね」

「それもあるけど推しと同じ空気を吸うなんて考えただけで無理すぎる」

「それはどうなの」


 うるさい。推しに当てられたオタクは即座にHPがミリになるんだよ。


「まあ、君もさっき言ったソフトを作る時間が必要だろうしねえ」

「ああ、その計画は……中止する」

「えぇ!? なんでさ?」

「だって、お前」


 メールには、リリア運営が新しく発表するソフトウェアの紹介を手伝ってほしいと書いてあった。


 そのソフトは、VR専用で――


「内容だだかぶりの水差し野郎になるうえに、開発速度で負けてるじゃんか……」


 アイドルのライブ配信なんかが、使用例の1つとしてあげられていた。



 ◇ ◇ ◇



【新作発表!】VR専用ソフトを紹介しますわ【ダイレクトなマーケティング】


「みなさま、ごきげんよう。みなさまを天に導くバーチャルYouTuber、神望リリアですわ。そしてこちらが犬の」

「アシスタントと呼べ。……イヌビスだ」


 リリアと宙に浮く包帯犬、イヌビスが揃って登場する。


「本日はわたくしたちが所属する会社、ガブガブイリアルが来年春リリース予定の、新作ソフトのご紹介をいたしますわ。なんとこちらはVR専用ソフト、ということですけれど、イヌビス、VRとはなんですか?」

「バーチャルリアリティの略だ。来年はいろいろなVR機器が発売される。この中でもPC用のものに対応したソフトだな」


 スライドを包帯で指し示しながらイヌビスが説明する。


「あらあら、それはまたニッチそうですね。それで、新作ソフトではなにができるのかしら?」

「バーチャルリアリティ空間で会話やコミュニケーションがとれるサービスだ」

「あら、お話しするだけですか?」

「他にも売りはあるが、百聞は一見にしかずだ。まずはこちらの映像を見てもらおう」


 動画が切り替わり、会議室のようなところでリリアが立っている画面になる。


「うわっ」


 それを見て驚く、おじさんの声。動画はプレイヤーの主観視点らしい。


「うふふ。はじめまして。神望リリアですわ。お名前を伺っても?」

「あっ、はい。こ、こんにちわー。バーチャル、ぽちゃロリ、ドラゴン皇女Youtuberおじさんの、ドラたまなのだぞー」


 カメラが三人称視点に切り替わり、リリアと――単色のデッサン人形の顔に、ドラゴン皇女のアイコンが張り付いたようなアバターを映す。


「うふふ。いいですわね」

「あぁ、はい……よろしくお願いします」

「語尾は徹底してくださいね?」

「わ、わかりま、なのだぞ」

「ふふ。はい、というわけで今、ドラさんに体験していただいているのが、ガブガブイリアルの新作ソフトウェア、バーチャルラウンジです」

「おぉー」

「わたくしとドラさんは今、現実では別室にいますが、こうやって面と向かってしゃべることもできますし、それに」


 ずずいっ、とリリアがデッサン人形に近づく。と同時に、視点がプレイヤー主観に切り替わった。


「こうやって近づいて頭を撫でることだってできるのですよ」

「あっ、あーっ、近い、近いですっ、やばっ、これはやばいっ」


 カメラの中心がリリアの胸元に行く。


「あらあら、どこを見ているのでしょうね?」

「あっ、いや、すっすみませっ」

「ドラさんの姿はぺったんこですのにね?」

「あーはいいやそうですけどこれは、これは見ちゃいますって!」

「語尾は?」

「も、もう勘弁してくださいなのだぞ」


 クスクスと笑いながらリリアが離れる。


「どうでしたか?」

「いや、すごい、だぞ。この手、ハンドコントローラーで手が使えるのがもう、VRに入り込んでいる感覚っていうか、あと、あのーたぶん動画ではそんなだと思うん……のだけど、VRだと立体的というか、実在感がやばいで、のだ」

「こちらのソフトは将来的に、ユーザーが自分のモデルデータを使えるようになるそうですが、ドラさんはご興味が?」

「あっ、はい、それは、対応したらぜひ、やりたいのだぞ。でも、いろいろ難しい気も」

「そういう難しい話はイヌビスにさせましょう。というわけで、コラボに来ていただいたのはドラさんでした。ドラさん、ありがとうございました」

「あっはい、こちらこそー、ありがとうございました」


 動画が切り替わり、リリアとイヌビスの一人と一匹になる。


「ということで、体験してきましたわ」

「フン、どうだ、面白かっただろう?」

「ドラさんが面白かっただけかもしれませんね?」

「グッ……」

「ところでドラさんの懸念とは何なのでしょうか?」

「フッ、なかなか見込みのある男だった。鋭い指摘をいくつもしてきたがまあオレの想定の範囲内――」

「イヌビス」


 リリアが短く冷たく呼びかけ、びくりとイヌビスが止まる。


「……皇女に向かって男はないでしょう?」

「は? あ、ああ、うむ、ええと……か、彼女……? ……オイッ、キサマ、笑うな!」

「ふふふ。それで、どうなんですか?」

「クッ……まあ、まずだな。バーチャルラウンジはユーザーが作った3Dモデルをアバターとして扱えるようになるのだが、実は3Dモデルの形式というのは様々なのだ。現に……かっ……ヤツの3Dモデルもそのままでは扱えなくてな。それでああいうデフォルトの人形を使ってもらったわけだ」

「残念でしたね。ドラさんのお腹を愛でたかったのに」

「これまでのMMORPGしかり、VRゲームでもアバター機能を持ったソフトは増えていくだろう。しかし形式が統一されていなければ、ゲームごとにアバターは作り直しになる。これは非効率的だし、アバターをVRでの自分だという認識が持てない。そこでだ」


 イヌビスはスライドを操作する。


「VRには限らないが、3Dゲームにおける人間型アバターの統一規格をここに提唱する。規格に対応した3Dモデルならどんなソフトでも取り扱えるアバターの形だ」

「あら、あなたが統一規格を決めるのですか? ずいぶん勝手な話ではありませんか?」

「誰かがはじめないとはじまらんだろう。もちろん一社でやるつもりはない。この理念に賛同してくれる企業は、ぜひ連絡してほしい。一緒にやっていこう。そして」


 イヌビスは力を込める。


「……賛同者の出資も待っている!」

「あらあら。貧乏はつらいですね?」

「もちろんバーチャルラウンジはこの統一規格に対応、さらに簡易だがキャラクタークリエイトも搭載し、3Dモデルもエクスポートできるようにする! エクスポートしたデータはモデリングソフトを使って改変してもいい」

「大盤振る舞いですね」

「普及のためだ」


 イヌビスは高慢な態度で鼻を鳴らす。


「そして先程キサマは会話するだけと言ったが、それは発想がお粗末だな。複数人が集まって音声を届けられるなら、他にもできることはある」

「なんでしょう? 会議とか?」

「それは会話に含まれるだろう。それよりエンターテイメントよりの話、つまり――ライブ、コンサートだ。バーチャルラウンジを使えば、VR上でアイドルがライブをできるようになる。専用のステージも作成中だ」

「なるほど、歌と音楽ですか」

「実際に体験してもらったほうが価値がわかりやすいだろう。機能を実装次第、神望リリアのファーストVRライブを開催するから、視聴者は震えて待つがいい」

「えっ……? ちょ、ちょっとお待ちなさい、わたくしそんな話」

「更にだ、生放送機能もつけるぞ。放送用のカメラを使って、YouTubeやニコ生で配信できるようにな。操作はすべてVR上で完結させる。バーチャルYouTuber御用達のソフトと言えるだろう」


 挙動不審のリリアに、イヌビスがニヤリと笑う。


「どうだ、機能が盛りだくさんだろう」

「……ッ……ええ、そうですね。でも、そうするとお高いのでは?」

「ハッ、今やブラウザだって無料になって久しい世の中だぞ。当然――VRのブラウザたる立ち位置を狙うバーチャルラウンジも、無料で提供しよう」

「まあ。志は立派ですが、マネタイズができていないとユーザーさんも不安では?」

「ホーム画面、というかホーム空間に広告を置いて収益を得る、アバターやマイルームに使える小物を販売する、企業に対する有料サポートを用意するなど、いろいろ考えている。心配される筋合いはない……ないが」

「が?」

「出資者は待っている」


 リリアが白けた目で見つめる中、イヌビスはスライドをめくる。


「クラウドファンディングも今日から開始する。リリアのファーストVRライブへの参加権がリターンに設定されているものもあるが、VR機器がないと参加できないのでその点はよく考えてくれ。しかし、VR機器を買った価値を感じるものにすることは約束しよう。そうだな、リリアよ?」

「ッ……ええ……もちろんですわ」

「ククク。それでは今日の発表は以上だ。進捗はまた動画で報告しよう。ではな」



 ◇ ◇ ◇



「ちょっと、何してんの!?」

「ハッ」


 しまった。動画を見ていたらいつの間にかクラウドファンディングのページを開いて一番高いプランに出資していた。これは……けっこうするな。YouTubeからの収益があるとはいえ、これは……ヤバい。ま、まあバズった今月分の収益がそのうち入ってくるし!?


「申し込んだものは仕方がないよな、うん!」

「食費を削るなら君の分だけにしてよね。ところで、これはVRのキラーソフトになるのかい?」

「なるのか? というか……」


 いやだってこれ。


「これVRCでVRMでVRoidでカスタムキャストでバーチャルキャストじゃん……?」

「何て?」

「常々センスがいいなと思っていたが、ガブガブゲームス……いやVtuber事業の方はガブガブイリアルか、とにかく、すごいな。未来に生きてるのか?」


 どれも前の世界では1〜2年後に登場するものだ。それが一気に出てきて悪魔合体している。こうなったらいいなとは前々から思ってはいたが……不思議なこともあるもんだ。

 

 いや、うん、これが出てくるなら俺の作るソフトはいらないわ。いくら才能があっても作業量に勝てないことはある。この規模のソフトが出てくるなら、むしろめっちゃ楽しみに待つ。


「いやあ、バーチャルYouTuberが5年早く出てきただけで……2年早くバズっただけで、VR業界にこれほどの影響があるとは……Vtuberってすげえ」


 蝶の羽ばたきパネェっすわ。


「もちろんこれは、キラーソフトたりえる」

「話すだけなのに?」

「エンタメの最強のコンテンツは、ヒトなんだよ。MMORPGだってどんなにゲームとしての出来が良くても、チャットソフトとしての思い出のほうが一般的には強く残るからな。ただのチャットよりアバターがいたほうが、そしてアバターがいろいろなアクションを取れるほうが面白い。VRソフトはそれを全部満たしている」


 今はまだフルボディトラッキングは難しいが、後にトラッカーが安価に売られるようになれば、VR上で演出できるアクションは無限大だ。


「特に自作アバターが持ち込めるのは強い。アバターとはもう一人の自分、ゲームの中の自分だ。なりたい姿がそこにある。なりたい自分になれるソフトが流行らないわけがないだろう……とはいえ」


 バーチャルラウンジに懸念点がないわけじゃない。


「誘引力が弱い。MMOがチャットソフトたりえるのは、共通して遊べるゲームと一体化しているからだ。はじめからチャット目的だけじゃ人は集まらん。ライブやバーチャルYouTuberの配信が牽引力にはなるだろうが……」


 リリアちゃんのライブめっちゃ楽しみだな。リリアちゃんって歌動画とか一本も投稿していないんだが、それだけに期待が高まる。


「あとは……VR専用というのがいただけない。間口は広くあるべきだ。デスクトップモードも搭載するように要望しておこう」


 この間リリアちゃんから貰ったメールに返信しておこう。俺の要望が何かの参考になるかもだし。……しかし……。


「それにしても……この動画ずるくないか……?」

「え? 何が?」

「ドラたまさんとコラボしてるのがだよ! クソッ、また先を越された!」


 なんだよ、リリぽちゃもてぇてぇじゃねえかよう。


「私だっておじさんとコラボしておじさん同士でワチャワチャしたい!」

「すればいいじゃないか」

「簡単に言うなよ……そもそも時間がない。次の企画の準備もあるし」


 それに。


「……バイトもあるし、コラボの時間の調整がつくかどうかってのもあるし」

「もうやめてもいいんじゃない? バイト。そしたらもっと時間取れるでしょ」

「……確かに……」


 前月とは比べ物にならない登録者数に再生数。収益の予測的に、コンビニバイトを辞めても、ローンの返済にも生活にも支障はなさそうだった。安定した収入源ではあるが……大炎上したりチャンネルが凍結されたりしない限り、もうバイトしなくてもやっていけるはずだ。だが――


「私は辞めてもいい……だが……心配なのは店長だ」


 あの体の弱い店長が、ただでさえギリギリいっぱいのシフトから俺が抜けて、生きていけるとは思えない。絶対過労死する。


「気軽に辞められるから選んだバイトだろう?」

「4年半の収入を支えてくれたし……命を救おうとしてくれた恩もある。あっさりやめられるわけがないだろ」


 俺なんかをかばって、刺されるところだったのだ。


「そもそも、店長がコンビニを続けてるのも無理があると思うんだよな……」


 この事件も、加害者は地主の息子だしなあ。土地の権利とか持ち出して有耶無耶にされそうな気がするし。


「……であれば、あれしかないんじゃないか」

「お。どうするんだい?」

「──運命を変える!」

「なんで急に渋い声を出したの」

「人の運命なんて積極的に変えるもんじゃないと思うが……」


 そもそも、俺と関わってしまった時点で運命が変わっている可能性がある。なら……悲惨な方向に進むのを放っておくわけにはいかない。


「店長の運命を変える。そして私は円満に退職する」

「うまい手を思いついたのかい?」

「ああ。推しはすべてを救ってくれるんだ」


 うまくいくこと間違いなしと思っていた4年半前。甘い予想に反して難航し、調子に乗って設備投資に突っ込んだローンの返済に追われる生活に突入して……毎日投稿を維持する忙しさと、推しのいない人生に心が渇いて……。


 それを救ってくれたのはまたしてもバーチャルYouTuberだった。だったら、もう一回救ってくれるに違いない。


「忙しくなってきたぞ」


 店長のことだけじゃない。大きなイベントも控えている。


「次の企画……初めての生放送。これも失敗はできないんだからな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る