第2話  おとな って かって

おとな、って 



どうして かって なんだろう。


そうおもいました。


もともと、 ちち のかって で・・・・


とうきょう の いえ から 


あおもり に ひっこした のも。



おとな の かって です。


あと で きいた はなし では  



ちち が せいじか に なりたくて

かぞく が いる と あぶない、 との ことでした。


りっぱ な せいじか に なるまで。



よく わかりません。



はは も・・・

ぼく が うまれる まえ 


おんなのこ が ほしい、と

あかいふく、とか ももいろ の・・・とか。

そういうものを あんで いたり しました。


けど、うまれたのは ぼくでした。



そういう ふく を、きていると

どこかのおばちゃんが  「かわいい こ ね」


と、にこにこ。


それも、わるくないような きもしましたが・・・・。






あおもりで



あおもり では


ようちえん に かよって いました。


バス で けっこうな じかん を・・・はしる

ふじさきようちえん という。



まいにち、おゆうぎをしたり、おうた を うたったり。

いまおもうと たのしいじかん、だったのに


ぼくは なぜか、ばかばかしい、と、おもっていました。



でも、みんな、なかよく。


それは、たのしかったので


おゆうぎ を していて


となりのおんなのこ に 「ともだちに なろう」



そういうと、みんな、ともだち 。


にこにこ、してくれました。




あおもり の いえの 

どうろ の むこう 。


おみせやさん の きみちゃん、も

そのひとり。



せがちいさくて あかいほっぺで

かわいいこ。


はは も きみちゃんなので


きみちゃんに「およめさんに きたら きみちゃん ふたりだね」


なんていうと、きみちゃんは ほっぺ あかくして。もじもじ。


なんか、かわいかったです。



まんまる、ぽよぽよの。





その、きみちゃん とも・・・



ちち の かってで

おわかれ、しなくては

ならなくなっちゃって。



そうでなかったら、ほんとに

きみちゃん、ふたり だったかも。


なんて、おもいだすと・・・さびしい たま です。




あおもり を、でてくるとき

きみちゃんと、おわかれしたのか・・・・おぼえていません。

かなしかったので、 ばいばい、って

いえなかったのかな。


そんなふうに おもいます。




あおもり の いえ は


りんご畑 の なか・・・


どこまでもつづく、りんごの木。


かなたに いわきやま が、みえました。



とおくに、せんろ も ありました。


きしゃ の けむり と  かたこと、かたこと・・・レールの おと が

きこえます。



しずかな むら でした。



らじお を つける と・・・

えいご の ほうそうや


ろしあ ご の ほうそう がきこえます。


えいご の ほうそう は にぎやか な音楽。



ろしあ ご ほうそう は なぜか オルゴール が 鳴ります。



ひろい いえ は とても さむくて こわかった。



ふゆ に なると・・・ろうか に おいてある きんぎょばち の

きんぎょ も こおる んです。



こおり が とける と・・・うごきだす。


ふしぎ な おさかな です。きんぎょ。


おにわ の いけ の   おさかな も そうみたいで

ひとふゆ こおって いるのでしょうか。




なつ でも すずしい あおもり は・・・


すごしやすかった です。



ランニングシャツ ゴムぞうり で

あそんでいました。


5さい くらいのとき・・・テレビ で

弘田三枝子 ちゃん を みました;


とてもステキ。かわいくて。



ずっと みていると・・・・おばあちゃんが「こどものみるものじゃない」

と、テレビをけしました。




僕は、オコリマシタ。



畑の そば に 立っている

おおきな木 に のぼって。



降りませんでした。



おばあちゃん は 木のしたに きて 「おりてきてー」と。


きもの てぬぐい ほっかむり 

ぎんぶちめがね。 



やせてて。こまかい、うるさい。



おとな は かって で きらいです。


はやく おとなになって 


こんな うるさい いきもの とは つきあいたくない。

そうおもいました。



(今も思っていたりして)。



でも 弘田三枝子 さん の 音楽 は

すてき。



えいご の らじお で・・・きこえていた

そんな感じの曲でした。




こども が きいて なぜ いけないのでしょう。



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