「ヒナの寝息」の解説

 無粋ですよねえ、解説なんて。

 特に「ひな」みたいな、読者に全て委ねる作品では。


 でも、ちょっと注釈しておこうというのはあります。


 一つひとつすべてやるのではなく、「あとがき」のこぼれ話的にいくつか。


 おひまなら見てよね♪


 そんな程度ですので、迷ってここにいらっしゃった方はどうぞ遠慮なくページを閉じてください。


 (後日、皆さんから解説をお願いされるような話があれば、ここをまた更新します。)


 ▼第一章「そんな日々」


 あとから章立てしましたが、「そんな日々」に入る7話は一気に、11月30日に書いて出したものです。


 ちょっと区別しておきましょうと、そんな感じです。


 毎日連載とか、「カクヨムコン」とか、いっさい意識していない時期ですので、のちの話とちょっと違和感を持たれるかもしれません。


 でも、一番自由に、心のままに書いたものなので、自分ではけっこう、その意味で気に入っているんですよね。


 ▼第9、10話「満員電車」


 ゆずり合いの心、それを如何に短く、説明もなしに伝えられるか、伝わっているのかと、書き直しを重ねました。


 この「ひな」はかなり書き直しが多かったのですが、これはその第一でした。


 ただし、みなさんの反応からではなく、自分自身が納得いかなくて、でしたが。


 この前の第8話「没入」も思い出深いです。


 だいぶ経ってから、自分の想定とは違うことを見ている方もいらっしゃると気付いて。


 それならば、それを生かすような題名にしよう! と、中身ではなく、題名を変えたのでした。


 ▼第23、24話「笑顔」


 うまく出来たと自画自賛するなら、これ。


 一人称の文章って、私、苦手なんですけど。

 (だからといって三人称がうまいわけではありません。独特の「語り」と皆さんに評価されます、私の文章は)


 それが、一人称って、こんなものかな、こういう風な感じになるのかなと、何となくつかめたというか。


 同じ場面を、逆の立場で描くことによって。


 わんことにゃんこにたとえて「モフモフシリーズ」の一つとしても。


 ▼モフモフシリーズ


 わんこ、にゃんこばかりですが。


 直接それを描いたのもあり、ぼかしつつ「相手」をそれと取ってもらっていいものもあり。


 またはそれにしたものもあり。


 けっこう、多いですね、数えると。


 どれが「モフモフ」になるかは、読者にゆだねます。


 作者としては、モフモフ好きだということもあり、このシリーズはかなり楽しめました。


 ▼第36から38話「冬至」


 この前の第35話「豆知識」は「ジャックと豆の木」も意識したものですが、そこからつながっています。


 童心に返って、子どもが豆知識を披露するというように仕立てました。


 でも、きっとお子さんがいらっしゃるご家庭なら、お子さんの発想はもっと自由とみられるでしょうね。


 そこはちょっと、私の足りない部分となりますか。


 ▼「クリスマス」シリーズ


 それはどこから始まったか?

 すでに始まっていたか、それとも作中のどれかが……。


 と、いうのは、それこそ読者に任せます。


 明確にシリーズとしてつながっているのは


 第26話「きれいだね」

 第27、28話「異世界」

 第31話「有明の月」

 第32話「いくじなし」

 第40、41話「聖夜」


 年が明けて


 第59、60話「初詣」

 第62話「星見」


 ちなみに、第59話の「初詣」はプロポーズの前年とは想定していません。


 第41話を「不倫」とみられて、慌てて題名から中身からすっかり変更したのは悪い思い出です。


 そもそも「いくじなし」もそれと見た人がいたこと、きっとコメントはないだけでそうであったのかもと思えば、苦みは増します。


 ストレートなその雰囲気を醸したほうが良かったのだと反省しきりでした。


 ▼「青春」シリーズ


 「青春」と振っているすべてがそれですが


 中高生目線もあり、大人になってから懐かしむのもあり、それこそごった煮です。


 「ひな」は作品紹介でも述べているように、技法、文法、統一感なくやっていたのでそこはご容赦ください。


 それでもやっぱり、これも作者の目線は大人のそれでしょう。


 中高生の目線に下がった、その共感を得ようとしたより、どちらかといえば大人が昔を想うようにと。


 ▼正月彩々(と、それ以前の年末の歳時)


 歳時を取り入れよう!


 クリスマスや正月を連載中に挟むなら。


 「カクヨムコン」の締め切りまでに100話を目指して書いていたこともあり、ここで話数を増やそうとも考えました。


 それがなくても、やはり日本人? 正月絡みはいっぱい出てきましたね。


 思えば、一番、考えるのも、書き上げるのも楽しかった期間だったかもしれません。


 そのなかでも厳選したものばかりですので、お気に入りも多いです。


 ▼1月17日


 この日の「近況」をそのまま持ってきます。


 それ以上は…… すべて、皆さんのお心のままに


 --- --- ---


 少しだけ解説 今日だけは


 ・第87話「むすぶ」(題名変更)


 今年の追悼の文字は「むすぶ」です


 ・第88話「なまえ」


 あのころは名前もひらがなでしか書けなかったけど、今ではすっかり


 読む人によっては、もしかしたら逆を感じていただけるかもしれません


 ・第89話「白髪」


 あのとき助けていただいた方、名前も知らない、顔ももうおぼろげ


 だけど


 ▼


 私は、私の周りは、地域は、大きな被害を受けませんでした


 テレビの向こうの景色にもなじみはありませんでした


 それでもあの日は、節目の年の、節目の日の、わずか二日後


 収まってから飛び起きて


 テレビに映された光景は今でも忘れることは出来ません


 あの日から28年


 想うことも、状況も、毎年違いますが、


「自分は成長しているだろうか」


 いつも自問します


 1月17日


 ▼1月後半


 ネタ切れ気味で結構苦し紛れのものが多かったです。


 あんまり、いい思い出がないなあ。


 以上。


 長々と無粋な解説にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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