「ヒナの寝息」の解説(総覧)

 前章の「解説」で取りこぼしていたこと。


 ▼「」


 第27、28話「異世界」から始めて、のちにそれでまとめたんですが。


 主の視点の人物の声(口から、心の)には「」付けず、相手の、つまり耳からだけ聞こえてくる声には「」を付けました。


 ちょっとしたアクセント、自分視点になれるようにはなったかなと思っております。


 これはでも、今後にも生かせるなあ。


 「ひな」は一人称多いのですが、私、一人称が苦手。

 その克服にもなったかなあと。


 自分オリジナルのやり方ではなく、これもでも、「カクヨム」様の皆さんの手法から学んだことですが。


 ▼老若男女


 作中人物の年齢層はかなり意識しました、偏りないように。


 性別もですね。


 例えば「青春」シリーズでも


 第39話「一番星」

 第85話「まったり」


 それぞれ、女友達同士、男友達同士を想定しています。


 「一番星」は初心うぶな恋人同士と取ってもらってもいいのですが。


 恋愛話も、男性側ばかり、女性側ばかりにならないように気を付けました。


 ▼対象


 「一番星」がそうであるように、その話の「パートナー」は男女どちらでも取れるようにしてあるものも多いです。


 それどころか、モフモフと取ってもらってもいいというようなものも。


 モフモフと取ってもらいたけど、それ以外でもいいですよ、とも言えますが。


 第72話「気まま」

 第73話「わがまま」


 それぞれ、にゃんこ、わんこを想定して、飼い主にとってはあるあるなんですけど、にゃんこやわんこがいないところにとっては「人」を見てもらっても全然かまいません、というように。


 第63話「惰眠」


 「マイダーリン」って、男性、女性、どちらのパートナーをも言えるんですよね、あちらでは。


 それを利用して、しんどがっているのは女性でも、男性でも当てはまるようにしています。

 しんどい時、癇の虫が騒ぐときって、男女関係ないですから。

 女性は月に一度の日があるので、なお大変ですが。


 第84話「いつも」


 これもペットとの散歩、だけでなく、夫婦、恋人、あるいはもっと別な大切な人、読む人によって違うようにぼかしました。


 春夏秋冬を一つずつで並べたのは、縦読みでも横読みでも、それこそいつも一緒と。


 ▼問題作


 自分のなかでのそれは


 第9、10話「満員電車」

 第71話「むかしばなし」


 まず「満員電車」


 いやあ、難しかった。

 説明が過ぎると絶対に、「ひな」の味が薄れてしまうんですけど……。


 分かりましたか?


 席を譲ることにも勇気がいるので、スマートに受けていただくとこちらこそと。

 帰宅の満員電車でも優先座席はあけられている(願望)のは、ほっこりする。


 そんな感じだったのですが……。


 第71話「むかしばなし」


 もしかしたら、一番の問題作かも?


 昔話の探究者として「こんなはなしもいいよね」と、仲良く手を取り合うような、そんなものを言葉短くのつもりでしたけど。

 意味不明ですよね、これでは。


 ▼お気に入り


 あくまでも、私「歩」の、作者のそれですが。


 第101話「ごほうび」

 第102話「温泉」


 終わりに備えてとっておき。


 自分自身の体験、そして願望!


 わがまま言う気はないので、マスクがなくなれば、きっと! と、強くも願って。


 絶対ダメというのではないですが、マスクは苦手で、くつろぎたい空間でさえそれを半強制されるのはごめん。それなら行かないほうがいいというのが、今です。


 第1話「そんな一日」


 記念すべき第一話!


 7話一気に出したうちの、最初への反響もよかったので、「ひな」の方向性も決まったようなものです。


 第5話「甘いもの」


 ただの列挙。

 でも、メシテロ。


 趣味?

 趣向!

 もう、全開!!


 第4話「布団」


 皆さん、「分かる、わかる!」と同調がすごかった!


 第97話「雪の日」も同じようなんですけど、「雪の日」は危機回避、無理をしないが主なので、ただただ平穏、何もない日は寝たい、寝かせて! っていう「布団」のほうがいいですね♪


 第23、24話「笑顔」


 モフモフは基本、どれも気に入っていますが、それにしたこれは、なかなかうまいことやれたと自画自賛(もう一度)。


 第11話「ふくら雀」

 第12話「猫に小判」


 リズム、音感がいい。


 「ねこにこばん」はでも、なんかのマンガのタイトルだったような気がします。

 それが頭に残っていて……。


 第25話「やまびこ」


 我ながらよく思いついたもんだ。


 疲れているとき、心が折れそうな時、これこそ応えてくれると嬉しいですよね。


 第48話「ときめき」


 場面(シーン)は頭にはっきり浮かんでいたんですが、それをどう表現しようかと、数日悩んだ思い出があります。

 その末に、直前になってこのように。

 なかなか良く出来たかなと。


 第68話「うぶ」


 青春シリーズのなかではけっこうお気に入り。


 切なさを見てくださった方いますが。

 青春の気恥ずかしさ、微妙な距離感、閉じ込められて、近くにいて、でも触れられなくて。

 それを表してみましたが、どうだったでしょうか?


 第99話「好き」


 お気に入りというよりも、原点に返ったというか。


 ひねりすぎてわかりにくくなってしまっていた、テクニックに陥っていた。

 それを反省して「あるある」に近い、共感を呼べるものをストレートに。

 それを強く考えて創作したものです。


 これも対象は、人でも、モフモフでも、何でも、読者のみなさん、一人ひとりの心のままに。


 以上。


 「総覧」と言いつつ、けっこう細かく語ってしまいました。


 無粋の極みかもしれませんが、裏話的に楽しんでもらえるといいかな?


 そうしておいてください。

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