神さまのいうとおり
まあとにかく次のステップへと進もう
神の真意が人間には計り知れないなら
それならどうとでも解釈できるわけだ
そういう解釈にしときましょう
目に見えないものだからこそかえっていいんだ
そのほうが自分にとって都合のいいように解釈できるから
彼は決して自分自身を神にはしない
なぜならそしたらリアリティが生まれてしまうから
今度のマラソン大会、一等賞を取れますように、
という人が二人以上いた場合
さあ神様はどうやって奇跡を発動させるのか
信じる者は救われる
信じる者しか救われない
信じることが大切
でもそれなら誰もが”自分は幸せになれる“と信じてる世界で
なんで不幸な人なんてのがいるのさ
信じる者は救われる
“だから信じることをやめてはならない”
無意識にセーヴがかかる
”そしたら救われなくなってしまうから“
罪を犯した者は地獄に落ちるという
でも罪を犯したことのない人間なんているかしら
だからここで選別が行われる
この罪はいいけどこれは駄目
”誰“によって選ばれるの?
それはもちろん”私“によって
あらゆる宗教に共通する教義、
全ての神の最終目標は
選ばれた者だけが幸せになれる世界、の創造
だから、どんな人であっても穏やかに、
平等に幸せにのんびりと生きられる世界、は
望ましくないんだ
それは”選べてない“から
それは“選んでない”から
“誰”によって選ばれるの?
それはもちろん“私”によって
宗教なき人間社会は存在しない
人間が社会を作る限り宗教は必ず存在する
宗教はみんなが幸せになる世界を望んでない
そう、それは人間の性そのもの
僕らは他人が幸福になることが許せない
人は誰もが競い合っている
あくまでも勝つことを夢見る
あなたはあなたで幸せに、とはならない
その人ともいつか競うことになるかもしれない
だから競争相手の数を事前に減らして
誰もが誰かを蹴落としている
もしも、もっと自由に競えたら
確かにあらゆる勝負は点の取り合い
だけど実際それだけではつまらない
もしも、もっと自由に遊べたら
勝ち負けを超えた楽しさ、を味わえたなら
けれどそれでも
必ず誰かが振るい落とされる
だからどうしても世界は平和にならない
人間が人間である限り
天国には対人関係のトラブルはないのだろうか
ならばそこでは俺は俺のままなのだろうか
人と人との間に人間がいるのなら
苦痛も苦悩もデフォルトのはずで
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