第5話 あれもこれも欲しい ※下ネタあります
「どうだ?ネットに繋げられたか?」
瑛三郎は、最後の接続工事を終えた後、わしの部屋にやって来てそう言った。
「うむ。完璧じゃ」
振り向きざまに、そう答えた。
「ニーニャ様やりましたね!これでいつでも高画質のエ■動画を見ることが出来ますよ」
リョクはそう言うと、鼻息を荒くした。
「いやぁ、ニーニャ様が居なくなってからというもの、エ■と言えば
わしは慌ててリョクの口を塞いだ。
「ちょっ!リョク
二人に聞こえないように、小声でそう言った。
「あ、そうでしたね。家に居てた時のつもりでつい」
リョクは、全く反省している風もなく、舌を出して所謂テヘペロのポーズをした。
わしは、二人の方を振り向いてみると、二人とも聞いてないふりをして明後日の方向を見ている。
だが、明らかに頬は朱色がかっていた。
「と、ともかく。開通記念にネットで何か買うかの」
「何買うんですかぁ?」と、リョク。
「そうじゃのぅ。物にもよるの」
「家電なら江戸橋じゃし、ゲームとかなら三河屋じゃし、それらも含めての大手ボッタクルゾンもええかのぅ」
「とりあえず、ボッタクルゾンで菓子でも買おうかの」
「じゃあ、私はひわい饅頭がいいです」
リョクは手を上げて真っ先に希望を言ってきた。
「おおっ、良いなそれ。あの立派に反った精巧な造形にとろりとした白あんがたまらん…はっ!」
「だから、そういった話は二人きりの時にでだな」
「あはははは」
「全く、リョク姉は…ええっと個数はっと…」
「とりあえず18個入りでええかの」
「…ん?リョク姉?」
さっきまで隣で飛んでおったというのに、どこにいったんじゃ?
そう思って後ろを向くと、ちょうどリョクが二人のところからこちらに向かってくるところであった。
「リョク姉、何かあったのかの?」
「何でもないですよぉ」
「そうか。おお、そうじゃ」
「とりあえず18個入りでええかの」
「そうですね。日持ちもしませんし、そのくらいで」
「了解じゃ」
そう言ってカートに入れる。
「わしは当然ぷてちじゃの」
そう言って、31袋をカートに投入した。
「豪勢ですねぇ」
「ぷてちは腐らんからの。一気に買った方が楽じゃし」
「んじゃあ次は瑛三郎、何が欲しい?」
そう言って後ろを振り向く。
「どうしたんじゃ?顔がさっきより赤いぞ?」
「もしかして熱でも出たか?」
「いや…そうじゃない」
「そうか?ならええんじゃが、無理はするでないぞ」
「本当に大丈夫だ」
「ふむ、じゃあ、瑛三郎は何が欲しい?」
「じゃが、あまり高いものは要求するでないぞ」
「麟も好きなのを言うがよい」
二人はわしの方に近づいて来て、パソコンの画面を見る。
「俺は、山のタケノコを頼む」
「僕は、里のキノコでお願いします」
「うむ。山のタケノコに里のキノコ…これも31個ずつ投入っと」
「いや、俺は一つで良いぞ」
「僕も一つで良いですよ」
「気にするでない」
「お主達のおかげで
「それに、先日父様から貯金通帳を持って来てもらったから、金ならある」
「住所も新しいところに変えて…これで良しっと」
「ええっと、総額は…は?なんじゃこれはっ!」
「ニーニャ様、どうしたんですかぁ?」
「これを見てくれい…」
「ええっと、送料100万エル…ですねぇ…」
一体、これはどういうことじゃ!?
------ 「妖精って、皆さんあんな感じなんですかね?」
------ 「さぁ、どうだろうな」
------ 「昔よく読んだ英雄譚では、自由奔放でいたずら好き、っていうのが定番ではあったが」
------ 「あ、こちらにリョクさんが来られますよ」
------ 「そのようだな」
------ リョクは瑛三郎の耳元までやってくると、ひそひそと話し始めた
------ 「瑛三郎さん。貴方の※種をニーニャ様の※に※したくなっちゃいました?」
------ 瑛三郎は、思わず右の掌で顔を覆った
------ 「…ん?リョク姉?」
------ リョクは、愉快そうにニーニャの下へと戻っていく
------ 「リョク姉、何かあったのかの?」
------ 「何でもないですよぉ」
------ 「そうか。おお、そうじゃ」
------ 「とりあえず18個入りで…」
------ 「瑛兄さん、大丈夫ですか?」
------ 「…あぁ…大丈夫だ」
------ 自由奔放でいたずら好きって言うのはどうやら本当らしい
------ 今まで思っていたものとは全く違っていたが
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