離島の広報担当者による、島への移住や見学の説明会の様子を描いたお話。
小さな南の島をモチーフにした、現代ものの掌編です。
読者への呼びかけというのか、担当者さんの説明がそのまま本文になっており、それを参加者のひとりとして聞いているという形式が特徴的。
若干ネタバレ気味の感想になってしまうんですけど、そこにちゃんと意味があるところがとても好きなお話です。
話を聞いているとところどころ「ん?」となるというか、むしろ「えっ、それ今言う?」となってしまうというか……。
どうも悪意あってのことではなさそうなんですけど、でも気づけばとんでもない状況へと巻き込まれてしまっている、このトラップ感がたまらない作品でした。