ep.11 振り返りと進行形
墓参りを約束していた久家と松井は車に乗って2人でお寺に向かった。
松井「まさか遠いとは思ってませんでした。」
久家「奏恵の親族の実家が近い所が丁度そのお寺しか無くて、」
松井「そうだったんですね」
久家「一応、これからお寺に行く前に途中で花屋でお花を買うので一緒に選びます?」
松井「私も選ぶんですか?」
久家「その方が奏恵も喜ぶかと思いまして…、嫌なら無理しなくても大丈夫ですよ?」
松井「全然いやじゃありません、しっかりといい花を選んでみせます」
花屋について駐車をしていると、花屋は閉まっていた。
シャッターには『家庭の事情により、〜月〜日から〜月〜日までお休みさせて頂きます。』と書かれていた。
久家「ありゃ〜まさか休業してるとは…これじゃあ花が買えないなぁ…」
松井「いい考えがあります。」
久家「えっ?お花屋はここしか無いですけど…」
松井「花が無いなら100均に行きましょう」
久家「えっ?100均にお花って売ってましたっけ?」
久家は近くの100均をカーナビで辿った。
松井「じゃあ造花を買いましょう」
久家「あぁ〜その手がありましたか!でもこれって罰当たりになりません?」
松井「これでバチが当たるならお花を積む事もバチが当たると思いますよ?」
久家「それはまぁ、確かに。」
100均で造花を2本買ってようやくお寺に向かった2人。
一方、町
近所のおばさん夏子「あんな事件があったんですもの。」
おばさん菜月「物騒な人が現れたもんで無駄に心配が増えましたよ。」
おばさん夏菜子「そうそう、私の家なんて旦那がニュースが終わった後も(気おつけろ、気おつけろ)ってうるさくなっちゃって」
夏子「本当に、信じられないは。いっその事、監視カメラでも設置しようかしら」
夏菜子「それ私もこの間、設置したのよ」
「私もしようかしら、」
夏子「した方が身のためですよ本当に」菜月も頷きながら「そうそう」と言った。
一方、三上
三上「なんだか最近は電信柱に監視カメラを設置してるところしか見ないな…」と飽き飽きとした感じで見ていた。
一方、寺に着いた2人
松井「ここが奏恵さんの、」
頷く久家
久家「それじゃあ墓の清掃をするので少し準備しますね?」と言って後ろのトランクに積んでいた線香やロウソクなどを持っていった。
松井と久家は清掃を軽くしてから、線香と花を添えて手を叩いて挨拶をした。
松井「久しぶりです、こんな形の再開ですが、私をよく遊びに誘ってくれて感謝してました。」と告げて2人は車に戻った。
久家「私、本当は奏恵が亡くなった後に、教師を辞めようと思ってました…でもそんな時に今の旦那と出会って結婚して旦那にこう言われたんです。『別で夢があるの?』って、正直言って夢は無かったです。」
松井「そんな事が…」
久家は頷きながら「でも『辞めるのは自由だけど、僕は君みたいな先生に教えて欲しかったな〜』と口説かれて…」
松井「それで続けたんですか?」と少しにやけながら言うと、
久家「そうですね」と笑いながら言った。
2人は車に乗り、帰宅した。
一方、優花
優花は拓磨にメールを送信した。
『今度、最初に遊びに行ったあの場所でデートしない?』
一方、拓磨
拓磨は部活から帰ってシャワーを浴び終わると、部屋に置いてあった携帯に着信音がなった。
拓磨はメールを覗くと喜んだ。
拓磨も『喜んで行かせて頂きます。』と送信した。
「しかし、あの場所ってどの場所?」と言って昔の思い出を振り返っていた拓磨は押し入れに閉まってある写真アルバムを漁っていると、ここかな?となって優花に聞いてみた。
『あの場所って長谷川公園??』と聞いた拓磨。
一方、優花
「メールがまた届いた」と言ってメールを開いた。
『そうだよ、その場所に今度の土曜の10時に会おう〜』と返信した。
一方、宮内
「新しい新作の推しのモデルの雑誌はないかな〜」とウキウキとした雰囲気で本屋に向かった。
「あれ?あいつは確か、三上の知り合いの日向刑事じゃん」と言って壁越しで眺めていると、日向刑事は置換の取り締まりで立ち会っていたのでした。
「警察の人間も休日でも忙しいんだな…」と言いながら本屋に入って推しの新作を探しに行った。
一方、久家
久家は家に帰ってきて玄関を開けて廊下で寝転がって「運転疲れたァ〜」と普段はバイクに乗ってる久家が人を乗せて運転は久しぶりだったのでヘトヘトになっていた。
一方、拓磨の姉
拓磨の姉「あら?あれは宮内くんじゃない。お〜い」
宮内「ん?あっ、貴方は拓磨のお姉さんの重美さんじゃないですか。」
重美「覚えててくれたのね〜嬉しい。」
宮内「それにしても奇遇ですね。」
重美「あぁ、丁度薬局に用事があってね。そっちこそ何してたの?」
宮内「推しの新作が出て買いに来てたんですよ」(内心)「エロ写真集なんて到底言えるはずがねぇよ…」
重美「そっか、じゃあね〜」と手を振って、宮内も手を振りながら帰って行った。
一方、拓磨
「でもデートって普通、男から誘うもんじゃなかったか?まぁいっか…そこは」と言いながら漫画を読み始めた。
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