ep.8 美味しいものは好きですか?

優花「おまたせ〜」

拓磨「うん、待った〜」

優花「えっとどっちだっけ?」

拓磨「場所分からないのに誘ったんかい…」

優花「いや〜前に来た時は覚えてたけどぉ…ここからのルートは分からなくなっちゃった。」

拓磨の内心「おいおい」

拓磨の発言「仕方ない、近くに看板か広告ないか探してみるか?そこなら地図でルートもわかると思うし、」

優花「うん分かった、でもここだと街の情報雑誌がお店の入口にあると思うから、そこに載ってないかな?」

拓磨「そっちの方が早いか、探すよりは。」

優花は入口に置いてある雑誌を持ってきた。

拓磨「載ってる?」

優花「う〜ん、あるかな?意外と昔からあるから広告としては小さいか載ってない事もあるかも…」

拓磨「あった!」

優花「ほんとだ。早速行ってみよう〜」


一方、松井

松井「お〜い帰ったぞ〜」

松井の妻「あら、おかえりなさい。どこへ出掛けてたの?」

松井「まぁちょっとな、そんな事よりもお土産だ」

松井の妻「これはなんですの?」

松井「出かけた先で出会った人に旅行のお土産でくれたんだ。」

松井の妻「あら、そうだったんですね。」


一方、拓磨

優花「あっ、あそこあそこ」

拓磨「ん?あれが例のお店か〜」

例の店の店員「いらっしゃいませ〜お席はこちらです」

2人は座った。

店員「注文がお決まりでしたら、お呼びください」

拓磨「なぁ、あの柔道クラブはいつから入った?」

優花「中学生になってからかな〜」

拓磨「そっか〜」

優花「小学校以来だから話してなかったっけ?」

拓磨「そうだな、別の町に引っ越して以来だよな」

優花「うん、色々と分け合ってこっちでまた元ては来てるんだけど。」

拓磨「理由はなんでもいい、こうしてまた会えてるんだ。」

優花「そうだね。」と言って頷いた。


一方、久家

久家「あ〜久しぶりにツーリング行きたいけど、なんか違うんだよな〜」

島田先生「久家先生はいつもツーリングはお1人ですか?」

久家の内心「痛い所を着くな」

久家の発言「いや〜もう1人の連れがいて」

島田先生「そうだったんですね〜」

久家の内心「本当は痩せ我慢だけど、まぁいっか」

大田先生「良いですね、僕もツーリング好きなんですよ。」

島田先生「えっ?大田先生もツーリングの趣味があったんですか?!」

大田先生「趣味って言うか、昔はバイクに乗ってるのをテレビで観てかっこいいと思って」

島田先生「そうだったんですね〜」

大田先生「どうです?一緒にツーリング。美味しい店も知ってますよ?」

久家「あぁ、是非とも。」

久家の内心「やべぇ、1人でツーリングしてる事がバレる…」

大田先生「じゃあ決まりで、次の冬休みに友達の方を連れて5人でツーリングしましょう」

久家の内心「おいおい待て待て、3人所か連れが2人いんのかよ」

久家の発言「あ〜それは賑やかで良いですねぇ〜」と足元がぴくぴくして冷や汗が若干出ていた。


一方、松井

松井の妻「このお土産のせんべい、美味しいですね。」

松井「あぁ、たまにはこういうのも悪くない。」

松井の妻「せんべいだから少し期待してなかったんですが、地方によっては美味しい物もあるんですね。」

松井「うん、知らない事ばっかりだ」


一方、拓磨

店員「お待たせしました〜期間限定パフェです。」

優花「うわ〜可愛い」

拓磨「こういうのはな、上手ければ見た目はどうだっていいんだよ」

優花「もう〜分かってないな〜」

拓磨は一口食べた。

拓磨「上手い…」

優花「でしょ?ここは小さい時にお母さんに連れてきてくれた場所なんだ〜」

拓磨「そうだったのか。」

優花「でもここの店主は前は母親が経営してたのに、数年前に娘さんに変わったんだよね〜」

拓磨「へぇ〜」

優花「訳ありとかでは無いけど、前の店主の娘さんが流行りものを取り入れるようになったんだって、」

拓磨「そうなんだな。」

2人は黙々と食べた。

優花・拓磨「ご馳走様でした。」


一方、久家

久家「実は大田先生…あの私実は…友達居ないんです…」

大田先生「そうだったんですか?!それは残念、でもお店に予約した人数が5人なので4人に変更しておきますね!」

久家「すいません。」

(冬休み突入)

大田先生「それにしてもここのお店の料理は美味しいですね〜」

大田の仲間A「いや〜可愛い先生と思いきや既婚済みとは残念だったな〜」

大田の仲間B「隙を狙ってつこうとするんじゃないよ」

大田先生「賑やかですいません。」

久家「良いんですよ、楽しかったので。」と嬉しそうにしていた。

大田先生「じゃあ帰りましょうか。」

バイクで4人はそれぞれ走って帰って行った。


一方、拓磨

生き別れの道まで来た2人は、

優花「じゃあここで」

拓磨「うん、じゃあバイバイ」

優花「バイバイ」と手を振って振り返って行こうとした時に、

拓磨「なぁ」

優花「うん?」

(風の音)

拓磨「お前が好きだ」

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