おまけ
余談 令嬢の華麗なる死亡遍歴
十一世紀。
ユーラシア大陸の西端ではイスラム帝国文化圏であったトルコが台頭し、ヨーロッパでは東のビザンツ帝国、西の神聖ローマ帝国の対立が激化していた頃。
身内の暗殺未遂が発覚し、国外追放の憂き目に遭った令嬢は、移送中に賊の襲撃を受け絶命。享年十八歳。
十一世紀。 ※ 仏の顔一回目のリカバーチャンス
断罪半年前のタイムラインを繰り返す令嬢。
同じ轍を踏まないよう断罪回避で自ら亡命しようとするも失敗。その場で拘束されて獄中死。享年十九歳。
十二世紀。 ※ 仏の顔二回目のリカバーチャンス
十字軍の遠征が活発であったが故に多様な異文化がヨーロッパに流入し、文化面ではルネサンス前哨期が幕を開け、地政学的にはヨーロッパにとってエルサレム王国の死守が必定であった頃。
たまたま付き合った相手が
十三世紀。 ※ 仏の顔三回目のリカバーチャンス
ユーラシア大陸の覇者となったモンゴル帝国の脅威が増すとともに衰退した十字軍の勢力。
エルサレム王国の滅亡とともに置き去りにされた令嬢は、新興勢力による掃討作戦に巻き込まれて絶命。享年十八歳。
十四世紀。 ※ 十連フィーバー一回目
イタリアから発したルネサンス文化が花開く一方、百年戦争真っ只中のヨーロッパでは戦禍に加えて、人口の三分の一が犠牲となった疫病禍。
そのどさくさに紛れて身内の暗殺を企てた罪で軟禁中に疫病に罹患し死亡した令嬢。享年四十四歳。
十五世紀。 ※十連フィーバー二回目
空前絶後の大航海時代。
新大陸の発見、海を超えた覇権主義。世界が瞬く間に広がったヨーロッパで益々勢いづくルネサンス文化。
華やかな宮廷文化で中心的な立ち位置を確立していた令嬢は、その地位を狙う不満分子により毒を盛られ絶命。享年三十八歳。
十五世紀後半。 ※十連フィーバー三回目
ローマ・カトリックの強硬な異端審問が最も徹底されていたスペイン。
とある地方領主であった婚家に相続財産を狙われ、身に覚えのない罪を一身に被ることになった令嬢は、火刑に処され絶命。享年二十五歳。
十六世紀。 ※十連フィーバー四回目
ルネサンス最盛期、まだまだ異端審問が現役だった頃。
成熟した芸術文化圏に吹き込んだ科学者と宗教改革者たちの提唱する新時代の価値観が、従来の宮廷文化と教会の不興を買う。
たまたまパトロンになっていた芸術家たちの思想を問題視され、庇護していた罪を問われた令嬢は身分を剥奪、僻地にて幽閉され、そのまま老衰死。享年六十五歳。
十七世紀。 ※十連フィーバー五回目
北のスウェーデン王国と東のロシア帝国に挟まれた東欧では、ポーランド・リトアニア連合王国が次第に国力を衰退させていた頃。
ヨーロッパ全土では魔女狩り裁判が最盛期を迎えており、その言動で周囲から浮いた存在であった令嬢は、身内を呪い殺そうとした罪を問われて極刑に処される。享年二十一歳。
十八世紀。 ※十連フィーバー六回目
農業革命、産業革命によってイギリスを筆頭にヨーロッパの農工業が飛躍的に発展を遂げた頃。
一財を成したバルソビア家の黄金期、身代金目的の誘拐に遭い移送事故に巻き込まれた令嬢は、救出されることなく野垂れ死。享年十八歳。
十八世紀末。 ※十連フィーバー七回目
フランス革命混迷期。
王侯貴族、反共和分子というだけで捕らえられ、連日連夜断頭台が稼働していた頃。横領と脱税の容疑で一部を除く一族郎党とともに処刑された令嬢。享年二十歳。
二十世紀初頭。 ※十連フィーバー八回目
瓦解した神聖ローマ帝国の衰退による混乱から抜け出せないヨーロッパで燻る、のちの第一次世界大戦の火種により没落した令嬢は、ヨーロッパ脱出を決行。
処女航海に出た豪華客船とともに海の藻屑と消える。享年二十二歳。
二十一世紀初頭。 ※十連フィーバー九回目
学生時代に付き合った相手が薬物違反をきっかけに捕まり、強盗殺人を含む余罪が次々と発覚したことで関係者として連行され、そのまま裁判で有罪判決を受け服役、のち死刑となった令嬢。享年三十歳。
十四度目の大正直。 ※十連フィーバー最終回
紀元前であることだけは確かであろう、古代神世。
架空生物と意思疎通がとれる世界線。
因縁の相手は異形となり、令嬢にはなけなしのモテの具現化、霊獣が付いている。これまでの経験則が活かせない中、婚約者縛りだけは有効という状況で、何がなんでも早逝したい令嬢と、自分たちのためにそれを阻止したい身内の攻防——果たして、転生ファイナル達成なるか。 ←イマココ
バビルサ 古博かん @Planet-Eyes_03623
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