第55話 おぼれるふたり ③
「んっ♡れーなぁっ♡ちゅうちゅう吸うの、だめえっ…!」
甘い嬌声が耳に入り、私の心を
まるで子猫のようにニャアニャアと可愛らしい声を上げる彼女は、普段の姿は到底想像出来ないような淫靡な仕上がりになっていました。
じっとりと汗が
くねくねといやらしく身体を
全身は燃えるように赤く染まり、私の甘い囁きで更に赤に染まっていく…。
まるで際限なく湧き出る湖のように、結稀は口では嫌がりながらも、
ああ、可愛いい…♡
なんて可愛らしいのでしょう?
夢中に結稀の胸を吸いながら、私は結稀の顔を盗み見ます。
瞳はゆらゆらと揺れており、快楽のあまり今にもとろけてしまいそうな程です。
何度も蹂躙したその口からは、今でも甘い声が鳴いています♡
「んっ♡あっ♡」
「ふふっ、ゆーき♡ゆーき♡」
舌先を蛇のようにチロチロ〜っと、結稀の突起を優しく撫で回します。
コリコリとした感覚が舌先に響いて、その
ふふっ♡すごく感じてる♡
可愛らしくて愛らしい♡
私がなにをしても可愛らしい声で鳴いて、可愛らしい反応を見せてくれる♡
結稀の秘部は、私の指をきゅきゅうと閉めて離してくれません♡とろとろと甘い蜜が溶け出していて、それが余計に私の心を締め付けてきます♡
「ふふっ♡うふふっ♡ゆーきってばどうしてこんなに可愛いのでしょう?どうして私の心を駆り立てるのでしょう?」
「そんなの、わっかんない…よおっ♡」
「あーもう♡すき、だいすき♡愛してます♡」
胸元に口付けをしてチュッチュッと音が弾けます。
首筋を優しく舐めて…それから優しく抱きしめると、きゅぅ〜っと手に力を入れます。
「ほら結稀♡舌出して?」
お互いの胸の胸を押し付け合って、体温がじんわりと溶け合う。
じっとりと滲む汗が混ざり合う中、私達の秘部と秘部が…ちゅっとキスをしています。
じわじわと…快楽の波が下腹部から襲ってきて…私達の口元から、小さな喘ぎ声が漏れ始めています。
頬を真っ赤に染め上げて、見つめ合って…。
私が「舌を出して?」とお願いすると…顔を真っ赤に染める結稀は…恥じらいながら口を小さく開きました♡
「えらいですよ♡ゆーき♡」
「その、可愛がるのやめてよ…」
「だって、今のゆーきはネコちゃんなんですから♪可愛がらないと損ですよ♡」
「ね、ネコじゃないよぉ…!」
「いいえ♡ 結稀は立派なネコちゃんです♡だってほら♡」
ネコちゃん呼びに嫌がる結稀に、私は不敵な笑みを浮かべながら証明します♡
手を結稀の腹部から秘部へと…蛇のようにスルスルと這うと、そのまま指を秘部の中に挿れます♡
ほぅら…にゅるにゅると、簡単に入っていきますよ♡
「ね?もうこんなに入っちゃいました♡これでネコちゃんじゃないなら、ゆーきは変態さんですね♡」
「んにゃぁあっ!じゅ、じゅるいっ!深くいれるのぉっ…きん、しいっ♡」
くにくにと指を動かして、執拗に快楽を与えます。
本当に、こんなにも可愛いらしい姿を晒しておいて…ネコじゃないなんて嘘ですよ。
にゃーにゃーって可愛らしく鳴いて、くねくねとよがって、全身がとろとろになって♡
「ほら♡ゆーき♡キスしましょう?」
「あぅ、あ…ほんと、れーなのえっち」
「そう言いながら、舌を突き出してるあたりえっちなのはゆーきも同じだと思いますけどねぇ♡」
「…うっ、い、いいからっ!キスするんでしょ?ほ、ほら…んっ♡」
まったく…反抗的なのか従順なのか♡
舌を突き出す結稀の姿に、キュンキュンと胸を高鳴らせながら私は舌を絡め合います。
嫌がるフリをしつつも、何度目かのキスは私よりも積極的でした。
にゅるにゅると動く舌が、私の舌に触れると抱き付くように絡みつきます。
同時に、ぎゅっと身体を抱きしめて…お互いの秘部を押し付けながら…じわじわと快感を私を包み込む。
きもちいい…♡
結稀とこんなにも密着して、こんなにも愛し合うの…すごく幸せです♡
ぽかぽかとあったかくて、心が満たされていく…。
結稀に満たされて、このまま溺れてしまいそう…。
「んっ♡ゆーき、私も…イッちゃいそうです♡」
「わ、私も…イッちゃうかも…んっ♡」
大きな波が襲い掛かる予感。
ぶるっと身体を震わせて、赤くなった私たちはお互いに見つめ合ってから…。
「ん〜〜っ♡」
「イッ……♡」
はしたなく、淫らに…だけど、満たされながら私達は果てました。
◇
私は私の価値を知っている。
私以外の人間は、信用が出来ない。
それは、幼いながらに考え…導き出した
幼い子供が、何を言い出すのか?と誰もがそう思いますが、幼少の頃から利権や欲望の絡む世界にいた私からすれば…この考えに辿り着くのは最早当たり前の事でしょう。
世界的にも有名な天城グループ。
その御令嬢ともなれば、私に欲望を抱え近付いてくる人間は必ず存在する。
例えば今のうちに関係を深め、
私は、そんな人達に嫌気が差していました。
こんな人間と関わりたくない…幼い頃から欲望深い人間を見ていたあまりに、私は人間嫌いになったのです。
幼い頃に知った人間の負の部分、それが私という人格を形成した全てであり…私の
自覚はありませんが…私は結局、人嫌いでありながら人を求めていたんですよ。
そうでなければ、柳生さんが側付きになる時…反対してましたからね。
まぁ、あれだけ孤高の自分を誇り、他者に興味関心を抱かなかった私ですが…孤独でい続けることが…寂しかったんです。
とはいえ、今日まで私は私の真意に気付きませんでしたけれども。
でも、私にこの気持ちを気付かせてくれたのは…あなたですよ、結稀。
「ふふっ♡さっきまであんなに鳴いていたのに、寝顔は可愛らしいんですから…」
金色の髪を掬うように触れて、さらさらと手の内に流す。
薄暗闇の中でも存在感のあるその髪に触れながら、私は少し身体を起こして結稀の方へと、更に身体を寄せる。
すーすー…と穏やかな寝息が聞こえてきます。
瞼はしっかりと落ちきっており、開かれる気配はありません…。
それもそうですよね、だって先程まで私が身体の隅々まで触れて甘やかしたのですから、疲れているのも当たり前ですよね。
それにしても、なんて可愛らしい寝顔なんでしょう?
いつもの活発な笑顔も素敵ですが…眠っている時に見せてくれる穏やかで幸せそうに眠る結稀の姿は、心にキュンと来るものがあります。
全体から無防備さが溢れているせいか、このまま結稀が起きないように優しく触れて幸せに浸っていたい気分になります。
けど、いけませんね…あれだけ好き勝手に結稀を弄ったのですから、今はゆっくり寝かせないと…。
伸ばしかけた手を危うく引き止めて、私は頭を振って自分がしようとした事を否定します。
ようやく結稀と繋がれたのに…あまりにしつこいと嫌われますよ、私!
でも、あなたに触れたいのは…あなたの温もりを肌で感じていたいから。
「… 結稀」
それは決して、
それはともかく…。
人生というのは何が起きるのか分かりませんね。
人間嫌いの私が、こうして結稀と一緒に過ごして…一夜を共にするなんて。
それもこれも、あなたが私に結婚を迫ったから…ですね。
初めて会った日、突然結婚を迫られて驚きましたが…今に思えば、あれはきっと運命なのでしょう。
非科学的な事を言っていると自覚はありますが、あの日…あなたに会えて、あなたに結婚を迫られて…変な人だと思いましたが。
「あの日、私に結婚を申し込んでくれて…ありがとうございます…今、すごく幸せです」
とはいえ、私のこの気持ちは眠っているあなたには聞こえていないでしょう。
それが少し残念ではありますが…まぁ、恥ずかしい事を言っていると理解しているので、ぐっすり寝ていて良かったです。
ふふ…幸せですよ。
とはいえ、"今"ではなく…きっとこの先も未来も幸せだと思います。
だって、そんな予感がするんですから。
※
投稿期間遅れて申し訳ございませんでした。
謝って済むことではないので、なんとか行動で示したいのですが、やはり中々時間が作ることが出来ません。
最悪の場合、一週間経って投稿なんてあり得るので今のうちに謝罪しておきます。
楽しみにしている中、ご期待に添えられず申し訳ございません
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