十六
それから二、三日した夜のことでございます。大殿様はお約束通り、良秀をお召しになって、檳榔毛の車の焼けるところを、
この雪解の御所と申しますのは、久しくどなたにもお住いにはならなかった所で、広いお庭も荒れほうだい荒れ果てておりましたが、おおかたこの人気のないごようすを拝見した者の当推量でございましょう。ここでお
ちょうどその夜はやはり月のない、まっ暗な晩でございましたが、
その上にまた、お庭に引き据えた檳榔毛の車が、高い車蓋にのっしりと
当の良秀はやや離れて、ちょうどご縁の
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