想いのすれ違いを乗り越えて

〜司視点〜


このあと、お風呂を上がると女子たちはもう上がっていた。小鳥遊のお父さんは杖の分解をするため、山をおりたらしい。大人なしでもいいのかと思ったが、あの強盗たちを乗り越えた僕達なら何でもできそうだ。と、いうのは置いといて、大星が小鳥遊を連れてライターを買いに行った。小鳥遊は大星が誘うと一瞬拒否をしたが大星の顔を見て快諾していた。ここからは僕の頑張りどころだ。


こういうときは大体沙織から話しかけてきてくれる。しかし、最近は全く話しかけてこなくなった。僕が話しかけられるとすぐ逃げてしまうので話しかけづらくなっていたんだろう。本当に悪いことをしたと思っている。


「星、きれいだね」


唐突にそう話しかけてみた。よし、ここから僕ががんばろう。


「そ、そうだね」

「ねぇ、言いたいことがあるんだけど」

「な、なに?」

「………………」

「………………」




「僕は沙織のことが好きです。付き合ってくれませんか」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る