離島の村役場の職員ふたりが、島の『因習化』のために『因習コンサルタント』を招いて助言をもらうお話。
因習をモチーフとした現代ものコメディ作品。
パロディというのか皮肉というのか、怒涛のように畳み掛けるあれやこれやに思わず笑わされてしまったお話です。
なんかもういろいろ容赦がない……! ただでさえ発想の暴力みたいな内容なのに、それが物量で押してくるんですからもうとてつもない。
見るからに胡散臭いツーブロック頭のコンサルが、因習についていろんな用語を織り交ぜつつ捲し立てる、という絵面自体がもう大好き。
ただこれ、実際こんな感じになっちゃってる界隈もあるように思えちゃうのが切ない。
さすがに「因習」ではないけど、「技術」なら普通に見たことあるもの……ネットで……。
俗に「意識高い」などと言われがちな、軽薄な流行りものビジネスのカリカチュアライズ、といえばそうなのですけれど、なんなら「ホラー文脈における因習というもの」そのものをパロディしてるところもあって、もう本当に容赦がありません。
さりとてワンアイデア勝負のお話というわけでなく、物語もしっかり王道しているのだから侮れません。
主人公たちの人柄なども含めて、展開そのものも好きになってしまった作品でした。
最後の大オチ大好き!