第31話 愛と侵略者

 驚きに見開かれる宝石のような瞳に、「ざまぁみろ」と心の中で呟いて。


 俺は――ドクターにキスをした。


「……ッ!?!?」


 戸惑い、もがく唇を離して、想いを打ち明ける。


「俺は……ドクターのことが好きだ。愛している」


「!?」


「こんなことはやめにしよう、なんて言わない。もしドクターが望むなら、どこへだってついていくさ。でも、サナトリウムの皆のことを少しでも心配してくれる気持ちがあるなら、どうか、何もかもをお終いにしちまうのは待ってくれないか?」


 返事を待たずにもう一度キスをすると、ドクターは顔を真っ赤にして口元を抑えた。


「あんたの知ってる『愛』ってのは、こういうことだろう?」


「~~っ!」


 二の句の継げなくなったドクターは、額を抑えると諦めたようなため息を吐いた。


「ここまで強引な告白は、初めてだよ……」


 ドクターは、何事かと駆けつけて来たかぐや姫とナナオを視認すると、困ったような笑みを浮かべる。


「というわけだ。ごめんね、ふたりとも。どうやら京太くんは、僕のことが好きらしい」


(俺の、名前……!)


「それと、この星に来た後輩であるかぐや姫に教えてあげよう。賢い星の侵略の仕方だ。それはね、その星の生き物の心を理解し、掌握することだよ。なにも派手な破壊活動なんてしなくていいんだ。少しずつ、その星の生き物の心に馴染み、滑り込み、入り込み、最終的に皆が僕の言うことを聞くようになればいい。それが、異星(ほし)を侵略するっていうことさ」


「……!」


「でも、どうやら間違いだったみたい。いや、間違いではないのだけれど、それはあまりにリスクの高い侵略方法だったんだ。だって――」


 ドクターはふわりと俺の首に腕を回して、真綿のように抱き着いた。


「僕の方が侵略されちゃうこともあるみたいだから……♪」


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※あとがき


 今できているお話はここまでになります。

 続きはでき次第更新予定。しばしお待ちいただけると幸いです。


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戦滅兵器コアラ02~ディストピアにもラブコメの花は咲く~ 南川 佐久 @saku-higashinimori

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