第2話 真っ白な空間~転生~



…。ま、まぶしい。

目を凝らすとわたしの視界には真っ白な風景しか見えなかった。

少しの間ボーっとしていた。

「わたし、どうなったんだっけ…」

過去のことは思い出せないまま。

自分の名前だけはわかる。白木唯。

それまでのことが全く思い出せなくなってしまった。

「いったい、ここは…」



「どーも。」

ビクッ!びっくりした!誰かいた。

「わたくしはこの世界のある方の執事であるジャックと申します。

お見知りおきを」

「この世界ってここはどこなんですか?そしてあなたは何者?」

「わたくしはあなた様をこの世界にご招待したくてまいりました。

あの方があなた様を選びました。ですのであなた様をご案内いたします。」

(だから何者なんだよ。あの方って誰だよ。なんか意味わからないとこに来ちゃったな。それか!あれか!夢か!これ!じゃあもうじき覚めるな。)

「あ、先に言っときますが夢ではありませんよ。ここではあっちの世界で言うここが現実です。あなたは残念ながら元の世界では亡くなっています。死因は飢え死にです。じつにあっけなかったですね。フフッ。」

死んだ?わたしが?何で?

何度思い出そうとしても思い出せない。


「ではあの方が呼んでます。ご案内いたします。行きましょう。」

放心状態のわたしはそのまま腕を引っ張られ連れていかれた。

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