第4話 彼氏、彼女じゃない。

『ふふふ。しんくん面白〜い。』

『だろ?……でさぁ…』


2人一緒に帰る事が当たり前になりつつあった。

可愛い笑顔が見たくて、無駄な話をする俺。


女子高生みたいにはしゃぐあき

俺の心はあきに夢中になっていた。


だけど……



オレがあきに質問する。

『俺らって付き合ってんの?』


返事に困りながらもあきはニコニコしているだけだった。



そう。多感期な一人娘の為に、再婚とか付き合うとか、

どうやら難しい状況だということだが、俺には

どうでも良かった。



何処かで考えていた。



って思われたい。』


男なら当然だろ?

オレは負けじとデートに誘うが。


『娘に悪いから。それに……』


『に?……』


あきが顔を真っ赤にしながらもドキドキがオレに伝染する。


『本気で好きになりそうで……怖いの。』


プラトニックな恋愛だった俺達に

いきなり新しく風が入り込む。



あきはオレ嫌い?』

『ううん。』


『子供さん、学校の時にデートしようぜ?』


『そんなッッ!』


『じゃあ…いつデートすんだよ』


『……』


ソッと…あきがオレの手に触れる。



濡れた眼差しでオレをドキドキさせるあき

飽きるほど愛したいんだよ。と




思わず口からそんな台詞が出ちまったんだ。




あきは、しんくんだけだよ?

と困り顔をしながらも、

薬指をお互い絡めながらデートの

約束をした。

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