第4話 初日 準備
当日。
早朝と言うより、深夜出発で5時半くらいに冬の登山口、夜叉神峠のゲート前駐車場に着いた。
深夜出発で車中泊することこともあるが、真冬の車中泊は避けた。
思ったより車が駐まっている。
北岳は割とハードな登山になるが、初心者でも登れる鳳凰三山の登山口でもある。
どちらにしてもこれだけ駐まっていれば北岳行っている人もまあまあ居るだろうと。
林道を走ってきて、夜で視界があまり無いとは言っても路面どころか、ここまでまったく雪を見ることなく着いてしまった。
今年は雪が少ない。
これはチャンスかも知れないと思った。
冬の北岳の核心部はラッセル(雪かき)だと思っていた。
雪の量や質にもよるが、膝くらいの積雪でもそれをかき分けながら進むのは体力と時間をけっこう消耗する。
仮にミユと二人でフルにラッセルしながら登ることになったら、二日間で半分も行ければ上出来だ。
しかし今回のこの感じだと完全に道ができている可能性が高い。
登れる可能性が上がったと思った。
何人もが歩いて雪の道が固められると、フラットで夏道よりも歩きやすくなる事が多い。
これを俗に高速道路と呼んでいるw。
天気さえ良ければ楽勝じゃないかと思った。
天気さえ良ければ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます