6話 発覚

「もうすぐ大気圏だぞー」

「あ、もうそんなか」

 俺たちは銃星から帰還しようとしていた。だがミゴニアの大気圏に突入しようとした時、それは起こった。

 ドゴォォンという轟音と共に、宇宙船の警報音が鳴り響く。エンジンが破壊されたのだ。

「まずい、エンジンが破壊されたぞ!」

 レオが言う。

「どうします?」

「脱出だ!」

 レオは救命着を着て、宇宙へと出る。だがその直後、レオの叫び声のような声が聞こえた。

「密輸犯!投降しろ!」

 同じような光景にすぐ前に出会ったような気もする。だが考えるのをやめ脱出しようと救命着を着ようとした。

 だがその刹那、宇宙船の外壁が爆発し、外へ吸い込まれた。空気がない宇宙空間で、俺は気絶してしまった。


「大丈夫ですか?」

「う、ウディ?」

 ウディは生身で宇宙空間を泳いできたようだ。俺に救命着を着せてくれていた。周囲にはサイレンが鳴り響いている。

「密輸がバレました」

「やっぱりか……」

「レオは?」

「捕まりました」

 こんなに淡々とやり取りしてもいいのだろうか。だが俺たちは逃げなくてはいけない。宇宙船も無い。大気圏を突破できない。

 淡い希望があった。

 警察たちの宇宙船に潜入するのだ。

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