AGCの決算が赤字とのこと。決算内容は20点


いくつもある事業の中で「ライフサイエンス」がずっこけた


バイオCDMO(医薬品受託生産)


◼ バイオベンチャーへの資金流入減の長期化やデンマーク増設工事の遅れ等に

伴い、契約済み案件の遅延や新規案件の受注が低迷し、販売数量が大幅未達


◼ 労務費上振れ、コスト削減目標の見直しによるコスト増

◼ 米国を中心に人員削減を行うも、今期の効果は約10億円にとどまる


ニデックのイーアスクルの中国事業の失敗と同じだな。

先行投資(大幅に売れるからどんどん作ろう!! )の分が回収できなかったんだ。


AGCの事業内容

・建築ガラス

・オートモーティブ

・電子

・化学品

・ライフサイエンス ← これが今回ずっこけたわけだが、

もともと売上、営業利益では最も少ない事業。


電子の半導体向け製品、建築ガラスなどは堅調だし、営業利益ベースでは

通年ではわずかな増益になる予定だが、その他損失(一過性の赤字)を加えたら

最終利益が赤字になることを意味している。


同じCDMOは富士フィルムHDもやってるのであっちも心配だな(;^_^A

もし富士に問題がなく、AGCだけが現損を出してるならAGCの経営陣がバカな証拠となり、最悪損切りも視野に入ってしまう。今回の茶番はまだ損切りと言うほどのもんじゃない。


デンマーク、イタリア、アメリカでは長らく金利高が続いたのでバイオベンチャーの

投資意欲がなえたのは納得がいくし、AGCは売上も営業利益も高い水準で推移している。決算短信を読んだら営業CFで今回の減損損失をはぶいたら黒字になってる。


一般消費財を作ってる製造業で営業CFで累積赤字を出す企業なら損切りの対象になるが、AGCはまだそこまではいってない。


ちなみに今回の決算内容だが、とりあえず20点としよう。

今回は2Q、前回の1Qでもロシア事業の譲渡に伴う現損(23年にもなってまだロシア事業の整理が終わってなかったのかと苛立つが)が発生しているので2期連続で現損となり、もし次の3Qもある場合は、残念ながら損切りの流れになることを覚悟してほしい。


財務レベルは固く、減配はなし。ここは赤字になっても減配しないのが良いところ。

DOEを採用してるので減配したくてもできないと言った方が正しいだろうが。

今期見た中で最低の決算内容だったので経営者諸君らは赤字を出さぬよう、もう少し努力をしてほしい。22年も赤字で24年も赤字となってしまう。

日本株が絶好調の地合いで再び赤字に転落するとは思わず、俺としても衝撃を受けている。だからこそ株とはわからぬものなのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る