二十二話、裏の住人
黒
「させ、ないッ」
急接近する両者に、割って入るようにして
「なっ!?」
「――!」
両者共に想定していない事態が起きた。
そして
「間に合っ――っ!?」
止まることを考えていない
「ア、ルス、さん……」
「さっきぶりだね。うん、よかった。間に合った」
破損した
そのままに直
「なんで」
「なんでも何も、追いかけてきたからに決まってる」
背を向ける
動ける身体ではなかったはずだ。自分がこれ以上動けないようにと
「さ、色々と細かい話は後にしよう。
⚔
(とは言ったものの)
実力差を前にした
「……」
最大限の
乱入者たる少年を前にして、黒
商品であるリノには手加減が必要だった。しかしアルスを相手に殺害を
(来る――!)
夜目に慣れた視界で、黒
自身の経験をもとに、次に現れる地点を予測して
「っ」
結果は、
やはり自分では
「まだッ」
「――」
確実に仕留めるためにと
自身に当たるかもしれないすれすれに、アルスは
「フッ!」
「ぐっ!?」
二撃目を防いだアルスは、体制を立て直す前に顔を
「けほっ」
口内に
閉じかけた
(なら次は)
自分から
重心を前に、できる限りの助走を引き出して速度を出す。
当たればそれでいい。防がれても何がなんでも
「ッ!」
当たれと、
鉄のぶつかる音。軽快に
――合わせられた。
「……っ」
落としそうになる
確実な
アルスが
(やばっ――っ。時間はかけられないのに!)
落ちそうになる意識を
整えようとする息は、一向に落ち着かず余計に
「――シッ!」
黒
(
それでも
「まだっ!」
習うように、黒
それを黒
「いっつ……!」
盛大に転び、地面へと身体が
仕留め切れなかった黒
ほんの
(今――!)
自ら首を差し出すような体制で、しかしそれは
黒
「【大風よ!】」
手のひらから、ありったけの
暴風は、その発生上にある黒
しかしそれは同時に、負傷したアルスの身体をも
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